「パーソン・センタード・ケア」について(横須賀での応援イベントより)
vol. 27 2017-05-23 0
4/30(日)に横須賀で応援イベントが開催されました。会場との質疑応答で「パーソン・センタード・ケア」についてのご質問をいただきました。関口監督が「唯一無二の認知症ケア」と考える「パーソン・センタード・ケア(=P.C.C)」とは一体どのようなものなのか?「ユマニチュード」や「バリデーション」とはどう違うのか?
関口監督によると「簡潔に言えば、ユマニチュードやバリデーションは、ハウツーであり、PCCは認知症ケアに特化した概念」。「認知症ケアにおいては、認知症の本人が一番大事」なので、ケアをする人が「出来得る全てを学び、ユマニチュードでもバリデーションでも、認知症の人にとって<落ち着くこと><「不安が薄れること>を実践できればいい」と答えました。
続けて「ユマニチュードは、なぜフランスから生まれたのか?」と問いかけます。
フランスに限らず、ヨーロッパでは「<自分のことは自分でやる>という意識が徹底しているので、他人に助けを求めることをしない」傾向が強いそうです。しかし、人は必ず老います。老いるとできないことがどうしても出てきます。そういう自立心の強い人が認知症になると、<自分でやりたいことができず、かといって他者に助けを求めることもできない>という状態に陥りやすく、心が不安定になり、場合によっては周辺症状(暴言や暴力など)が現れることも…。そういう時に「触れ合って、目を見て話しかけると落ち着く」というのがユマニチュードなのですが、それは「<ハウツー>であって、<個別対応>ではないので、他人に触れられたくない私の母のような人にとっては、ユマニチュードでは難しい部分があるだろう」と関口監督。
「認知症の人を冷静に観察し、ニーズを理解した上で、ユマニチュードやバリデーションが効果的であると判断できることが、パーソン・センタード・ケア(=P.C.C)」であり、「個別の人間の奥底にあるものを探り、発見していくことこそが、認知症ケアの真髄」とお話しされました。
「認知症ケアは高度なスキルが必要で、最も難しいケア」
『毎アル2』にご出演頂いたヒューゴ・デ・ウァール博士の言葉です。
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