【ルンタWEB通信007】日本人から機織りを習うルビナ(16)
vol. 8 2018-04-20 0
ルンタプロジェクト代表:中原一博
ルンタプロジェクトは現在ネパールで二つの現地団体と一緒に活動している。一つは人身売買被害者支援団体であるシャクティサムハ、もう一つはHIV/AIDSの女性と子供を支援するシャクティミランサマージュである。そして両方の団体に対しルンタの現地指導員である林灯子さんが手紡ぎ、手織り、草木染めを教え、商品化している。
日本では准看護師の資格をもつ灯子さんだが、タゴールが創設したコルカタ郊外にあるVisva Bharati University(シャンティニケタン芸術大学)テキスタイルデザイン科で学び、倉敷本染手織り研究所にて染織を学んだ。共通の友人を通じ、知り合い、ネパール現地スタッフとなる。
写真はシャクティサムハで現在灯子さんが機織りを指導中のルビナ(仮名)16歳である。両親は田舎で食えず、ポカラの町に仕事を探しに出て来て日雇労働で何とか食いつないでいたという。父親が死に、母は再婚し、義理の父親の村で暮らし始めた。ある日、母方の叔父に祖父を面倒見るようにと家に呼び出された。しかし、そこで彼女は叔父にレイプされてしまった。
事情が村に知れ渡り、義理の父親の家族は警察に訴えると共に、彼女を家から追い出した。彼女は路頭に迷い、物乞いで食いつなぐしかなかった。
彼女は人身売買被害者ではない。しかし、シャクティサムハでは彼女のように状況的に人身売買被害に遭う可能性が高く、助けを必要とすると判断された場合にはそのような未成年者を保護し、自立を助けるということもやっている。
現在では織に興味を持つ女性は少ない、しかしルビナは特に自分からやりたいと言って始めたのだ。機織りをちゃんと習得することは簡単ではない。でも、彼女は将来これを自分の仕事としてやっていきたいとおもっている。
【お知らせ】Lung-ta HIV-AIDS Shelter Project in Nepal
ルンタプロジェクトのクラウドファンディングが、英語版で国際的にも始まりました。ぜひ海外にいる友達や知人にも広めてください。世界からの支援が届きますように。
Lung-ta HIV-AIDS Shelter Project in Nepal
https://www.indiegogo.com/projects/lung-ta-hiv-aids-shelter-project-in-nepal-community/x/18528196#/