被ばくとは(その1)
vol. 11 2014-08-27 0
監督の鎌仲です。
原発事故への関心は低くなる一方の昨今、この「小さき声のカノン」は
厳しい現実に直面しているなあ、と感じています。
原発事故の被害というものは、単に放射線の直接の被害だけではありません。
放射線被ばくの影響は個人差が大きいですし、ゆっくりと進行する
特徴があります。だからこそ、自分が被ばくしていることに無自覚でいつづける
ことができます。
だから、ほら、今、元気じゃないか、影響はないじゃないか、とも言えるのです。
26日に、避難自死者にたいする賠償命令が東電に出されました。
裁判では、東電は自死したのは本人の責任だと主張していたとか。
あなたが弱かったから、だからそうなったんでしょ?という主張をしていた
訳ですよね。
ここはかなり注目すべきポイントだと思います。
なぜなら、、被ばくというものは弱者優先であり、若者優先でもあるからです。
影響は弱い存在から出てくる傾向があります。
弱い者よ、おまえが弱いから悪いのだ、という価値観。
私は心の底からこのような考え方に抗いたいと思っています。
弱い者こそ、特に、大事にされなければいけないのではないでしょうか?
もちろん、多様な考え方が存在していることも承知しています。
映画が多様で深い議論ができるきっかけになりますように!!