ある日の気づき
vol. 10 2019-10-10 0
こんにちは。 舩橋です。
昨日、ある打ち合わせでのこと。
その道のエキスパートの方に話を伺っていると、働く場所でのジェンダーバイアスって、結局は環境の問題なんだな、ということがわかってきました。
女性を軽んじてみている無邪気なおっさんは、女性の上司には絶対言わないようなセクハラ発言を、部下や同僚の女子には言う。それは、そんなことが許される環境が長らく保存されてきたからで、そんなおっさんたちを説き伏せて納得させるのにエネルギーを使うよりも、環境を丸ごと変えてしまう方が手っ取り早い。
例えば、職場のジェンダー比率が一新され、女性が半数を越えたある雑誌編集部では、社内の雰囲気がガラッととかわったそう。力関係が変わったからであり、女性の発言力も、社内のマナー認識も明らかに変化した。そこへしなやかに適応してゆく男性社員もいれば、女性の上司に指図される環境にどうしてもフィットできずに去っていった人もいた。
アメリカのアファーマティブ・アクションと同じで、こうやって社会の無意識に根を張る差別を変えてゆくためには、マイノリティの割合を物理的に増やし、環境を変えてゆくことから始めるしかない。個人の考え方は、どんなに言葉で説得しても変わらない。環境から変えてゆけば、徐々に個人の無意識に浸透し、姿勢が変わってくるということ。
そんな気づきがありました。
ジェンダーの問題、まだまだ探ってゆこうと思います。
舩橋淳
「些細なこだわり」監督