新たなゴールを目指します!
vol. 16 2023-07-09 0
今日は蒸し暑い一日でした。このプロジェクトも終了まであと3日と1時間になりました。
昨日、目標額を達成しましたが、喜んでばかりもいられません。というのも、実行予算ならぬ実行経費が出てきたからです。
施工費(労務費)377万円
重機械経費 221万円
材料費 57万円 等
計 935万円
これがGW前にとりいそぎ出された(見積もりではなく)実行予算。
実際にはGW4日間に追加の救出作業(5/13)が加わり、さらに想定した職人さんの数が1.5倍になりました。それを受けて、かかった経費を(未だ概算のところはありますが)出してもらいました。
施工費(労務費)642万円
重機械経費 242万円
材料費 178万円 等
計 約1,400万円
これは、請求金額ではありません。矢野さん&大地の再生ネットワークからは、仕事として請求するのではなく「御神輿を担ぐような」連携、ともに担っていくことを提案されています。
実際、現場を観にきてくださった方から「これは軽く1,000万を超えていますね」という声もありました。そして、こちらはといえば、最初にお金ありきではこんなことは実現できない、こんな風景を観られたことは一生の財産……そんなふうに感じていました。
単純に人間社会の経済システムに当てはめれば、「こんなにかかるの?」「計算したら一本あたり……」「それは無理だね。やめておこう」。それが一般的でしょう。樹木をモノとして考えるのであれば。でも……。
「大きな木が担ってくれている役割は、小さな苗木にとって代われるものじゃない。60年、70年という時間は短縮できないんです。だから、間に合わなくなる」
矢野さんの言葉。
環境問題がここまで深刻化する中、大きな木が見えない地下の世界に伸ばしている根っこはあらゆる生きもののいのちを支え、大地を支え、地球の空気と水の循環を支えている。大きな木を1本伐って苗木を3本植えても、大きな木がやってくれていた役割はとても果たせない。そのことに全く想いを馳せることのない伐採がどんどん進んでいるのが現在の社会です。
これを人間で捉えたとき、これまで散々お世話になってきた存在を、邪魔になったからとか、もう齢だから、とか言って切り捨てることを許すことは、将来の自分を切り捨てることにつながるでしょう。逆に、樹木の尊厳に敬意を払って最期まで看取ることができるなら、人間社会の息苦しさはどれほど緩和されることでしょう。
ということで、ここから新たなゴールに向けてのスタートです。
「御神輿を一緒に担ぐ」という言葉に甘えず、「仕事じゃない」想いで駆けつけてくださったおひとりおひとりの「労に報いる」ために、引き続き、このプロジェクトへの賛同、応援、ご支援を募っていきます。
ゴールは遥か先ですが、ムカデ競走のように、転びそうになりながらも、みんなで走り続けたいと思います。
樹木も人も同じかけがえのない生きものとして、ともに大切にされる社会を目指して。
2023.7.9 プロジェクト・チーム一同