岩波文庫に映画の帯&ブレイディみかこさんのコメント
vol. 70 2025-12-30 0
岩波文庫の『何が私をこうさせたかー獄中手記』に、映画『金子文子ー何が私をこうさせたか』の帯が付きました。
「2026年 金子文子没後100年 浜野佐知監督作品『金子文子 何が私をこうさせたか』2026年2月 渋谷ユーロスペース他 全国順次公開 主演:菜 葉 菜」を謳っています。岩波書店として「金子文子没後100年」をアピールしていくとのことです。
文庫の帯の裏表紙側では「岩波書店の金子文子の本」として、『何が私をこうさせたかー獄中手記』金子文子(岩波文庫)、『女たちのテロル』ブレイディみかこ(岩波現代文庫化! 2026年2月刊行)、『余白の春ー金子文子』瀬戸内寂聴(岩波現代文庫)の3冊が挙げられています。
『女たちのテロル』は金子文子のスピリットを見事に捉えた作品ですが、ブレイディみかこさんは、もう1冊の小説『両手にトカレフ』(ポプラ社)でも金子文子を主題にしています。
そのブレイディさんに、映画『金子文子 何が私をこうさせたか』を観て頂き、次のコメントを頂きました。
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「何が私をかうさせたかは、何が彼女を死なせたか?であらう」
林芙美子にそう評されたもう一人のフミコ、金子文子の生涯がようやく日本で映画になった。
朴烈のサイドキックとしてではない、彼女自身の生を生きた文子の最後の日々。それは、21世紀の現代でも日本社会や政治への痛烈な批評になっている。
そして、それ以上に、すべての個人に「生きる」ことの意味を問うものでもある。これは、百年前にあったわたしたちの「いま」だ。
ブレイディみかこ(作家)
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いよいよ2026年2月28日から『金子文子 何が私をこうさせたか』の上映が開始されます。
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