脚本担当の松下隆一さんより応援コメントが届きました!
vol. 3 2024-10-09 0
脚本・松下隆一より
■略歴
脚本家・小説家。1964年生。兵庫県出身。KYOTO映画塾卒業。日本シナリオ作家協会会員。2007年、シナリオ『二人ノ世界』で第10回日本シナリオ大賞佳作入選(20年に永瀬正敏主演で映画化)。主な脚本作品は、映画『獄に咲く花』『母の唄が聞こえる』『氷川丸ものがたり』『チャンバラが消えた日』、NHK時代劇『雲霧仁左衛門シリーズ』など。また20年には、小説『羅城門に啼く』で第一回京都文学賞最優秀賞を受賞。新潮社から出版され、以降『春を待つ』(PHP研究所)、『ゲンさんとソウさん』(薫風社)など、小説も精力的に執筆し、23年刊行の『俠』(講談社)で、第6回細谷正充賞、第26回大藪春彦賞をそれぞれ受賞。
■コメント
映画『事実無根』に寄せて
「王道の喜劇をやろう!」というのが、柳裕章監督から依頼を受けて映画『事実無根』の脚本を書いた際の強い想いでした。低予算ということもありましたが、仕掛けに頼らず、人間関係の綾、機微だけで作劇するという、かつて戦後の日本映画黄金期に数多くあった、家族で観て、笑って泣ける喜劇映画を目指したのです。
また、日々暮らしている私たちは「本当に事実無根なのか?」という想いもありました。知らず知らずのうちに家族や友人、同僚、不特定多数の他者(SNSなどで)を傷つけていることがあるのではないかと考えたのです。言いがかりだ、事実無根だと被害者面をして騒いでいるが、実は本人が気づかないだけで誰かを傷つけているのではないかと……。泣き笑いの中でそんなテーマも感じて欲しいと思いました。
そうした想いを汲み取ってもらい、主演の近藤芳正さん、村田雄浩さん、東茉凜さんをはじめとする演技者の方々に、見事に演じ切っていただきました。ともあれ、一人でも多く、映画『事実無根』を観て泣いて笑って楽しんでもらい、人を思いやる温かな気持ちを感じてもらいたいと切に願うものです。
皆さまどうぞよろしくお願いいたします。
以上です。なお本コメントは、後ほどプロジェクトページの方にも反映させていきます。