人は弱くそして強い。アフガン・イラク戦争と難民１５年の記録を映画にしたい。

欧州取材から帰国した久保田カメラマンが１５年を振り返りつつ、映画への思いを語ります。
それは「無かったことになる事件」にしたくない、という思い。メディアが伝えきることのできない時間は、それを知らない人にとっては「無かったことに等しく」なります。しかし戦争の真実＝そこで何が起こったのかは、こうした埋もれかけた事実に隠されていることが少なくありません。

大きな銃撃戦などの戦闘だけではなく、連綿と続く一般市民の生活や子供達の遊び方。そんなことに僕たちはアフガニスタンやイラク、シリアで続いた戦いが、市民にどのような変化を与えたのかを感じています。

僕たちが映画につけたタイトル「伝えきれなかった真実」には、取材した事実を埋もれさせたくない、という思いを込めました。

テレビで流せる情報は、取材した情報のほんの数パーセントに過ぎません。残りの大部分は放送時間や文字数の制限などで伝えきれない。取材者誰もが持っているジレンマを、ドキュメンタリー映画という手法で表現させてください。

明日、TBSラジオ「荻上チキ・session22」に久保田カメラマンが出演予定。先日まで取材した欧州の難民の話をさせていただく予定です。詳細は確定次第こちらのページでお知らせします。