クラウドファンディング残り2日となりました (坂口香津美)
vol. 26 2014-12-28 0
これまで、東京国際映画祭で2回、新聞の読者招待の試写会を2回、全4回「抱擁」の上映会と質疑応答を行いました。
上映後の感想文を読むと、改めて「母を社会化」することの片鱗に触れた気がします。片鱗という言葉には「一枚のうろこ」と、「多くの中のほんの少しの部分」という二つの意味があるようです。まさに、母の人生はつましく生きてきた一枚のうろこのような気がします。それでもそのうろこが秘めている小さな熱は今、人々の心を揺らし、温めはじめているようです。
「映画が始まってすぐに泣き始め、映画のエンドロールが流れてもまだ泣いていました」と目を腫らした女性が上映後、話しかけてきました。「郷里の祖母を思い出して」と。
来年公開のドキュメンタリー映画「抱擁」の全国公開を目指すクラウドファンディングが残り2日となりました。
https://motion-gallery.net/projects/houyo
「抱擁」が提示するのはひとつの老いの生き方ですが、本作が観客それぞれに老いの生き方を考える「入り口」になってくれたらと願っています。その輪が益々、広がってくれることを。
(監督・坂口香津美)