「火づくり」制作レポート(2019年8月号)
vol. 33 2019-08-31 0
皆さん、こんにちは。「火づくり」の監督の松浦です。
7月はアップデート記事でのご報告ができず、申し訳ありませんでした。
気がつけば8月も今日で終わり、、、本当にあっという間です。
「火づくり」は、変わらず、鋭意制作中です!!
来週末、メインスタッフと定例のMTGを行います!
作業もいよいよ大詰め、、、といった様相になってきました。
今日は少し雑談をします。
今、受注のお仕事で、あるアニメーション制作会社さん(A社)とお付き合いが
始まったのですが、なんと、その会社に、僕が学生の時、一番初めに
面接を受けた会社(B社)のプロデューサーの方がいらっしゃったのです。
A社とB社はそれぞれ異なる会社さんですが、そのプロデューサーは色々あって
転職し、今はA社さんに席を置いている、という事でした。
最初にお会いしたのは、僕が学生の時ですから、10年以上前です。
嬉しいことに、その方も、僕のことを覚えてくれていて、にこやかに会話を
してくれました。ありがとうございます!(笑)
打ち合わせの後、お食事に誘ってくださって、お互い、色々と近況を報告し合いました。
とても陽気でノリが良い方で、僕はそのまま明け方までお話を続け、
一緒にカラオケにも行きました。
そのプロデューサーの方(Kさん)は、僕が子供の時に大好きで見ていた
テレビアニメの制作進行をやっていた方で、そのアニメの主題歌を一緒に熱唱してきました。
そして、始発で帰宅する、、、という久しぶりに大学生みたいな夜を過ごしてしまったのです。
(すみません)
楽しかったけど、翌日も朝から打ち合わせだったのでちょっと大変だった、、、汗
Kさんが以前お住まいだった場所が、今の自分の家とめっちゃご近所だったのにも驚きました。
ホント、人と人の縁って、面白いなぁ・・・と感じます。
10年以上、時間が空いていても、お互い、アニメーションに関わる立場にいて、
役割や責任は異なるけれど、世間話や、業界内の問題や課題や、お金やビジネスの話など、
色々と話題が尽きず、とても有意義な時間でした。
このアップデート記事や、「火づくり」のHPなどにも目を通してくださっているようなので、
何かの拍子で、この記事も、Kさんの目に触れるかもしれません(笑)
(Kさん、お疲れ様です!いつもありがとうございます!お食事、ご馳走様でした・・・笑)
数年ぶりに、Kさんにあって、過去の自分や学生の時の自分のことを思い出しました。
その頃の自分と、今の自分を比べて、アレコレ考えたり、思い出したり、反省したり、、、
ただ「アニメーション制作に関わりたい」「業界の中のプロの世界で仕事をしていきたい」
という想いは、変わりません。
まだまだ発展途上で、至らない部分も多いですが、なんとかかんとか、ここまで続ける事が
できて本当に有り難いし、Kさんとも再会して、また一緒にお仕事ができるのはとても嬉しい。
そんなことをアレコレ思うと、やっぱり自分は「人」が好きなんだなぁ・・・と実感しました。
Kさんと会っていなかった10年以上の時間の中で、もちろん、Kさんにも色々なご苦労や
体験があって、それらを僕に話してくれる時の表情や声のトーン、、、
言葉の節々から、色々なことを感じました。
共感できるところがあったり、「僕はそうじゃないですよー」と柔らかに反論してみたり・・・(笑)
(生意気なヤツですみません)
実際の年齢も10歳くらい年上なので、世代間ギャップみたいなものも当然ありますが、
それだけではない、Kさんの人生、人となり、今の状況や、これからのビジョン、、、
そういったお話をして、コミュニケーションをするだけで、普段、自分が考えて、感じている
以上に、世の中と業界内にある問題や課題がクリアーになっていくプロセスがとても楽しいです。
「もっと改善しなきゃ」と反省もあったり「やっぱりこっちで大丈夫だったんだ!」と
確信が深まったり、ホント、色々な感情や記憶が呼び覚まされて、会話が尽きませんでした。
とは言え、お酒の席のお話、といってしまえば、そういうものなので、Kさんもどこまで
その日の事を覚えているか分かりませんが、、、笑
(Kさんへ・・・とても楽しかったです。ありがとうございます!また行きましょう)
それで、話の流れで、今、Kさんがいる会社にも「火づくり」の制作にご協力頂けないか、
かるーく聞いてみました。
まだ正式なOKはもらえていませんが、近々、改めて、交渉してみようと思います。
粗相のないように、丁寧な対応を心がけたいと思っています。
・・・
と、こんな流れで、10年以上、接点のなかった知人の方にも、僕は臆せず
「火づくり」の話をしています。
まだどうなるか分からないけれど、これでKさんのいる会社さんも手伝ってくれたら、
とても有り難いし、再会の意味も深まる、、、
なんて、、、「結局は自分の作品を完成させるために、使えるものは全部使ってやろう
っていう魂胆なんだろ」と、お叱りを受けるかもしれません。
そのお叱りには反論しません。はい、その通りです。
ひねくれた考えで、やや履き違えているかもしれませんが、僕が「火づくり」の制作を
続けながら、受注の仕事で業界内で接点を保ち続けているのには、理由があります。
「個人のクリエイターが、自主制作で、クラウドファンディングでお金集めて作品を制作
する」という活動が、どんな風に、業界内の人たちに思われているのか、、、
その反応を、リアルタイムで見聞きしたい、という意図があるからです。
映像やアニメーション制作の現場は、特殊な業界と言ってしまえば特殊な業界で、
やや閉鎖的な側面もあります。
中にいると、外の事はよく分からないし、外にいるだけでは、中のことを知る機会がない。
キザな言い方をしてしまえば、僕は、「境界を越え続けたい」と思っています。
そして、絶えず、自分が境界を越え続けることで、境界そのものををなくしたい、
とも思っています。
そんな目的意識で、僕は「火づくり」と、アニメ業界内のお仕事を平行しています。
もちろん、立場や人によって反応は様々ですし、そうあって当然、とも思います。
ただ、誰に何を言われようと、この作品だけは絶対に完成させたい、、、
自分にはその使命がある、と自負しています。
皆さまに対しては、完成予定がズルズルと延長したままの状態をお見せしてしまい、
本当に申し訳なく思っています。
上記の文章を読んで、「フラフラ飲みに行ってないで制作に集中しなさい」という
ご意見や、お気持ちになった方もいると思います。
ですが、上述した通り、僕にとっては、それらも全て「火づくり」という作品を
生み出していくためのプロセスの一環なのです。
なので、どうか大目に見て頂きたいです。
なんだか、長い文章で自分の言動を正当化してしまいました。
気分を害された方がいたら、申し訳ありません。
「火づくり」の制作にも、しっかり集中して、一刻も早い完成を迎えたいと思います。
これからもどうか、温かく見守っていてください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
今後とも、短篇アニメーション「火づくり」を、どうぞよろしくお願い致します。
「火づくり」監督/松浦 直紀