表紙の仕様について
vol. 2 2024-04-27 0
これまでの日記zineは、表紙や背表紙のデザインも一人で作ってきましたが、今回は表紙の装丁をイラストレーターのgomameさんにお願いしました。
書き手の方同様、「『春のすこし前』をテーマに、あなたの描きたいものを好きなように描いてほしいです」と伝えたところ、「何ページくらいの想定ですか?」と聞かれました。
書き手が多いから、少なくとも100ページは超えると思う、と伝えたところ、「ミュシャの絵のような重厚感のある装飾を施してみたくて。ある程度分厚さがあるならちょうどよかったです!」と言ってくれました。
本の厚みによって印象が変わってくる、というのは自分にはない視点だったので、人と一緒になにかを形にする面白さを感じたことを覚えています。
完成したイラストを見て、「これは絶対にマットな紙の方がいい!」と思い、早速ペーパー工房金子さんに相談へ。そこで、今回はマットコート紙にさらにマットPP加工を施すことにしました。
手前の紙が通常の印刷。表面にツヤがあります。
PP加工とは、出力物の表面にPPフィルムを熱で圧着する加工のこと。これまで、マット紙に印刷をすればマットな質感になると思っていたのですが、実際は一度印刷をした上からさらにマットなフィルムをコーティングする必要があるのだそうです。
このzineをつくり始めてから、本屋さんにいくたびに「この表紙はどうやって作っているんだろう」、「なんでこの仕様にしたんだろう」と考えることが増えました。
自分でなにかを作ってみる、というのは、そうやって新しい視点や考え方が増えることでもあり、そこからさらに「次はこれをやってみたい」というアイディアが生まれるのも楽しい! やっと校了して発注をかけたばかりなのに、次にどんなzineを作るかばかり考えています。
風音