空気を噛みしめる日々
vol. 3 2017-07-19 0
東京公演で、若輩バージョンの実子役をやらせていただきました、武藤知佳です。
若輩者の私にとって、今回の経験はかけがえのないもので、支援者のみなさまはじめ、お世話になりましたみなさま方に本当に感謝しております。
今回の会場である「The 8th gallery」はとても素敵な場所で、その空間の力で作品の雰囲気が増したことはもちろん、舞台が組まれた劇場とは一味ちがって、お客様との距離が近い空間でした。
お客様がいらしている会場というのは不思議なもので、稽古で何十回、いや何百回と繰り返し発してきたセリフが、本番ではまったく違ったものに感じられた瞬間がありました。
私たちは観に来てくださった方々に芝居を通して非日常的な体験をしていただくために試行錯誤する訳ですが、私たちもまた、お客様からのエネルギーというのでしょうか、気というのでしょうか、そういういものをいただいていて、全てが融合して空間をつくっているのだということを改めて感じました。
会場に足をお運びいただいたみなさま、本当にありがとうございました。
公演期間中、私は自分が出演する回以外は音響オペレーターとして、先輩方の公演に参加していたのですが、同じ作品であっても、やはり毎回雰囲気や感じる印象が変わります。会場に満ちている空気の変化を様々経験することができ、興味深い体験となりました。そして、今回の『班女』という作品の魅力を実感し、ぜひ1人でも多くの方にこの作品をご覧いただきたいという思いが一層強くなりました。
全国津々浦々で上演ができるよう、これからも応援をいただけましたら幸いです。
武藤知佳