「劇場公開までの道のり#77」が更新されました!
vol. 110 2015-07-05 0
みなさまこんにちは!プロジェクトマネージャーの野村です。
『ローリング』が絶賛公開中の冨永昌敬監督より映画へのコメントをいただきましたので、ご紹介します!冨永監督の『ローリング』も合わせて要チェックです。
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「劇場公開までの道のり#77~新作『ローリング』が絶賛公開中の冨永昌敬監督よりコメントをいただきました!~」
おはようございます。我妻です。この度南三陸でロケを行った『パンドラの匣(はこ)』などで知られる冨永昌敬監督よりコメントをいただきましたのでご紹介させていただきます。
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我妻くんがたった一人で波伝谷を取材していた2008年、僕もおおぜいのスタッフとともに南三陸町に滞在していた。といっても僕の場合は南三陸の優れたロケーションを映画のために借りただけで、彼のように、その土地に暮らす人びとにキャメラを向けたわけではなかった。
震災からまもなく、かつて自分の映画の撮影時に世話になった南三陸を訪ねようと立ち寄った仙台で、僕は初めて彼に会った。一緒に南三陸に行こうと誘ったところ、丁重に断わられた。そのときの彼の顔が忘れられない。のちに『波伝谷に生きる人びと』を見せてもらって、彼があのとき一緒に来てくれなかった理由がよくわかった。もし逆の立場だったら僕だって断っただろう。土地とのつきあい方がまるで異なる者同士が一緒に行動できるわけがないし、それぞれの痛みも、また大きく異なっていたはずだから。彼はわかっていた。僕は彼からそれを学んだ。そんな我妻和樹という作家が撮りあげた、生きている土地と人間の堂々たる記録が『波伝谷に生きる人びと』である。
―冨永昌敬(映画監督)
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いつもはコメントをくださった方とのエピソードについていろいろ書く僕ですが、今回はこのコメントに尽きると思います。新作『ローリング』の公開で忙しいためか、冨永さんからこのコメントをいただいたのが朝5時半頃だったと思いますが(僕も# 76のレジュメの準備で起きていた)、コメントを読んだとき、思わず涙が出そうになりました。冨永さんは本当に人間のことを良く見ているなあと思いました。
そんな冨永さんは、仙台のとある映画祭と関わりが深く、年に一度、毎年その映画祭の時期に少しだけお話しする機会があるのですが、その後も僕のことを気にかけてくれて、いつも親身に話を聞いてくださっていたのが思い出されます。相手が名も無き若手だろうと、映画に対してはいつも真剣。そんな冨永さんの姿勢に多くのものを学ぶと同時に、僕ももっともっとがんばらねばという気持ちにさせられます。
そんなわけで、冨永監督、この度はお忙しい中素敵なコメントをありがとうございました。今後もどうぞよろしくお願いいたします。そして『ローリング』の全国公開がんばってください!仙台でもう一度観ることを楽しみにしております!(我妻)
冨永昌敬監督最新作『ローリング』公式サイト
http://rolling-movie.com/
『波伝谷に生きる人びと』公式サイト
http://hadenyaniikiru.wix.com/peacetree
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