4月26日 キャンバス張りレポート その1(岩根彰子)
vol. 2 2017-04-30 0
4月26日、薄曇りの水曜日。京浜島のBUCKLE KOBOでM500号(3.333×1.97m)4枚分のキャンバス張りを行いました。
実質的なプロジェクトスタートです。
当日は画材アドバイザー・会田誠さんを現場監督に、会田さんの後輩にあたる東京藝大院生(油画技法材料第一研究室)の日下部岳さんと多田恋一朗さん、根本さんの友人・梅田嘉博さんの三人が助っ人として参加してくださいました。
なんといっても、M500号という大きさは、会田さんも藝大院生のお2人もやったことがありません。ある業者に打診したところ、「昔、池田満寿夫さんの依頼でやってみたが、あまりに大変だったのでその大きさのキャンバス張りは辞退します」と返答があったというもの。それを聞いた会田さんが逆に燃えて、「よし、それなら自分たちでやってみようじゃないか!」ということに。会田さんが「ただし助っ人が必要。だが藝大でも学部生じゃ無理だろう、院生クラスでないと」と、藝大教授でもある画家のOJUNさんに相談、OJUNさんから藝大技法材料研究室の秋本貴透先生を紹介していただき、日下部さんと多田さんを派遣してくださいました。
朝9時半集合。10時過ぎから作業開始。
まずは1セットずつ梱包されて届いた木枠を組み立てるところから始めます。
表裏を確認してパーツを並べ、キャンバスと接する内側の部分をインパクトドライバーでビス止め。組み合わせた外枠のホゾ穴に先端を差し込んでいきます。
組み上がったら、対角線を測って歪みがないかチェック。かなづちで組み合わせた部分を叩いて調整していきます。大きいサイズのキャンバスは、移動や保存のためにバラすことが多いので、釘を使わず組み立てるのだそう。
組み上がった木枠は表を上にひっくりかえして台に乗せ、そのサイズに合わせてキャンバス地をカットしていきます。キャンバス地は3.28×10mのロールを2本使いました。
ちなみにイタリア製で商品名「CARAVAGGIO(カラヴァッジオ)」。
これを見て会田さん、「カラヴァッジオは有名な絵描きですけど、乱闘で人を殺しちゃって殺人犯として指名手配されたこともある因果な人ですからねえ、今回の企画にはぴったりかもしれませんねえ」とさらり。
詳しい工程はレポートその2にて。
着々と出来上がっていくキャンバスを眺める根本さん。
そして、その頃のチョロ。 (レポート:岩根彰子)
(キャンバス張りレポートその2へ続く)