「銀幕閑話」より監督インタビュー
vol. 7 2017-11-23 0
「銀幕閑話」さまに、監督インタビューの記事を書いていただきました!
“第647回 日本最南端の旧西表炭鉱をなぜ「緑の牢獄」と呼んだのか 黄インイク監督に聞く”
本文リンク:https://goo.gl/RWcteK
本文抜粋:
島には日本の大きな炭鉱会社が人集めまで直接管理するケースもあったが、台湾からの人集めでは間に下請けが入り末端の現場にまで国の目が行き渡らない構図になっていた。実際台湾から駆り出された労働者は犯罪者やゴロツキもいて、台湾にいられないか、あるいは食うためにやむを得ず選択した人が多かったという。西表炭鉱では報酬は炭鉱内の店でしか使えない切符が支給され、仕事がきつくて逃げようにもマングローブに囲まれた離島のため逃げることもできず、さらにモルヒネ中毒にさせられるなど弱者から金をむしり取るアリ地獄のような構図が出来上がっていた。
本来は美しい自然を象徴するマングローブの森が、この島では過酷な牢獄を思い出させる記号になっている。そして明治以降、膨張する帝国主義の狭間で、国の目が行き届かない辺境の地に、どのようなことが行われていたのかを後世に伝える貴重な遺産であることをアピールしているとも言える。
プロジェクトの「狂山之海」という名前について黄監督は「台湾から見て、山が海の向こうにどこまでも続いている八重山の海というイメージです。狂うの文字を入れたのは八重山の台湾人の歴史を考える上で、狂っている時代もあったという意味で付けました」と話す。
黄監督の前作、『海の彼方』においても、素晴らしいレビューいただいております。
ぜひ一緒にご覧ください。
“第636回 「海の彼方」” 本文リンク:https://goo.gl/MJ7EGP