撮影レポートを少しずつ「橋」:亀井岳
vol. 16 2017-09-06 0
クラウドファンディングは目標金額の70%を超えました。これから可能な限り発信をして、目標金額を超えたいと思います。どうかよろしくお願いします。
さて、帰国して、一週間がたとうとしております。今までの二作では、気力を振り絞って撮影をした結果、帰国後は泥人形のようになり、なかなか立ち上がれない状態でしたが、今回は、みなさまに支えていただいたおかげで、マダガスカルでの興奮もそのままに、現在もしっかりと意識を持って二本の足で立っております。ということで、日本マダガスカル合同撮影チームが駆け抜けた一ヶ月を、少しずつですが、エピソードをお届けしたいと思います。
日本からの技術スタッフ三人がマダガスカルの首都アンタナナリヴに到着し、翌日、南部の街、フォール・ドーファンまで国内便で移動。そして、その翌日、撮影基地に向けて四駆で向かいます。この地点で、まだしなければならないロケハンとキャスティングがあり、情報を集めて、行程の途中で山に向かいます。車で行けるところからは歩くのですが、川に橋が架かっているところが少なく、膝ぐらいまで水に浸かることはざらにあります。そしてこの時も、いくつかの川を越えたあたりから何やら、みんなが足首あたりに違和感を感じます。立ち止まって見てみると、足首にいくつかの黒いモノがついています。中にはぴょこぴょこ動いているものも。それは、なんとヒルだったのです。
最後の川を渡るまでは一匹も見なかったのですが、一つの川を越えたところから大量のヒルがいる地域に入ったのでした。ヒルはご存知のとおり血を吸うのですが、蚊のように点で吸わないので、引っ張って剥がすと結構な出血をします。そして、思ったよりも速く動くので裾から入ったヒルはお尻の辺りまであがってきて、柔らかい肉のあたりから吸うようです。いくら外しても歩く度にヒルに襲われ、逃げ帰るようにその森から降りましたが、いいロケーションであったにもかかわらず、二度と行くことはありませんでした。