提岩里(チェアムリ)教会虐殺事件をご存知でしょうか
vol. 13 2019-12-09 0
皆様おかげさまで300万円に到達しました。温かい応援をありがとうございます。
クラウドファンディングがスタートして4ヶ月、終了まで4日となりました。
この<フィルム復元>のテーマは、日韓100人が語る“歴史の体験”を未来に伝えることですが、朴監督が生涯をかけて記録してきた映像で最も古い歴史的事件は、100年前に遡ります。
1919年、朝鮮の独立運動の生存者の「記憶」です。
提岩里教会虐殺事件をご存知でしょうか。
1919年3月1日、日本の植民地支配に抗して朝鮮半島全土で独立運動が起きました。
4月15日、京幾道の堤岩里(チェアムリ)という地区では、日本の憲兵が住民を教会に集めて監禁し火を放ち、銃撃を加え23人を虐殺し村全域を焼きつくした事件がありました。
1990年6月に、朴監督が初めて韓国の撮影に入ったとき、40日のロケの最後に堤岩里を訪ねました。そこに虐殺事件の唯一の目撃証人がいらっしゃったのです。
1898年生まれの田同禮(チョン・ドンネ)さんです。朴監督が会った時、すでに92歳だった田さんは、この事件で夫が殺された唯一の生存者でした。監督はその撮影時のことを振り返ります。
溢れる記憶を語り出したハルモニ
「最初、教会の牧師様にお話を聞かせてほしいと伺ったとき、もうハルモニ(おばあさん)は歳をとり当時のことを話すことができなくなっている、というんですね。それで、お話ができなくても、ただ、黙って座っていらっしゃる姿だけでも撮影させてほしい、と頼んだのです。そうしてハルモニは、チマ・チョゴリの民族衣装でカメラの前に座ると、とたんにカメラに向かって話し出したのです。溢れんばかりに事件のことを語り出しました」。
確かに朴監督の問いかけに、田さんはいっきに記憶を語り出します。日本軍によって村人が殺されていく生々しい記憶です。この撮影のあと1992年に田さんは亡くなり、事件を目撃した歴史の証人として最後の映像記録となりました。このフィルムは未公開、未デジタル化で写真もありません。
今年、独立運動から100周年を迎えました。
朴監督はフィルムの復元について次のように話します。
「隠蔽されている歴史を明らかにすることが日韓関係を改善する唯一の手立てです。日本が過去に何を犯したのか、日本の方が知らされないで来ている。映像の復元は、奪われている歴史の記憶を回復する、その役目を果たすのではないかと思う。」
1920年代に建設されたソウル光化門(クァンファムン)の中央に位置した朝鮮総督府の庁舎。1990年の撮影時は現存していたが、5年後に解体され今は見ることはできない。(映画『アリランのうた−オキナワからの証言』のワンシーン)
ソウル・タプコル公園にある独立運動のレリーフ
終了まで残り4日となりました!
今回のクラウドファンディングが達成したら「提岩里教会虐殺事件」生存者のフィルムは、優先的にデジタル化したいと思います。応援の数だけデジタル化できるフィルムの量が増えます。まだ見ぬ「記憶」のフィルムを皆様のお力をかりて蘇らせたいと思います。
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アリランのうた製作委員会