おかじいの【衣・食・住】(「食」編)
vol. 6 2025-07-28 0
現在岡田さんが暮らすサービス付き高齢者住宅の管理者・柴山祐一郎さんが岡田さんの日々の暮らし(衣・食・住)の様子を伝えるエッセイ第二弾!「食」編です。
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岡じいは、皆さんご存じの通り99歳。普通の食事をなかなか摂れる年齢ではありません。高齢者にありがちな誤嚥性肺炎にも気を付けなければなりません。入居前の病院からの継続、岡じいの年齢に合わせ、米はお粥、おかずは刻み、さらには飲み込みやすいようにトロミを付けて食事提供をしており、いつもきれいに完食。
岡じいは、自宅で生活していた時は、気まぐれな食生活、偏った食生活されていました。食べ物でお気に入りは、スーパーでよく見かける1袋に4つ入りの「あんぱん」(特にヤマザキパンがお好きなようです)。サービス付き高齢者向け住宅の生活の中でも「1日3食も贅沢だわ、お腹が空いていない」とも言われますが、いざ食事をすると完食。先日の久留米での初日の夕食として「岡田さん、晩御飯、何が食べたい?」と聞くと、迷いもせず「ラーメン!」の返答。介護している私からすると「えぇぇ!?ラーメン!?」と驚きでした。しかし、私の思いとして「久留米にせっかくきたので、舞台出演だけでなく、なるべく岡田さんの希望を1つでも多く叶えてあげたい」という気持ちが大きく、「見守りをしていれば大丈夫か!?」「いざとなったら麺を細かく刻むか!?」と色々と考えながら、岡じいの真横に座り、一緒に食事をしました。ところが、そんな心配どころか、ラーメンを完食。(前記事にもあるとおり、硬麺を生煮えと勘違いしていましたが…)餃子も「食べる!」と言われ食される。
舞台公演中の弁当も完食!久留米公演終了後、普段生活を送られているサービス付き高齢者向け住宅の食事形態も普通食に切り替えました。しっかりと咀嚼し完食されます。口から食べる「食べ力」が、元気の源、舞台役者へのこだわりになっているのだと思われます。
柴山祐一郎