おかじいの【衣・食・住】(「住」編)
vol. 4 2025-07-23 0
現在岡田さんが暮らすサービス付き高齢者住宅の管理者・柴山祐一郎さんが岡田さんの日々の暮らし(衣・食・住)の様子を伝えるエッセイを寄稿してくださいました!第一弾は「住」編です。
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岡じいと私の出会いは、2024年10月、まだ暑さの残る頃でした。
入院後の生活の場として、「周囲からは自宅での独居生活は難しい」との判断で、見学に来られたのが初めての出会いである。初対面から「おー、よろしく~!」と私のことをわかっているのか、気さくな人という印象でした。
入居もトントン拍子で決まり、初対面から10日後くらいに病院にお迎えにあがり、私を見ると「あんた、誰じゃったかな?」との発声。まるで、吉本新喜劇のようでした。いざ、入居して、数日間は環境の変化に対応できるかどうかも気にしているのですが、2日もすれば、「おー、マネジャー!」と私のことも覚えてくださる、1週間もすれば「しばや~ま!」(なぜかカタコトの日本語風に)と言ってくださるようにまでなりました。その当時は98歳。年齢からすると人の顔を覚えるだけが、やっとであるにもかかわらず、名前まで覚えてくださる(良い意味で)「何て人だ!」と思いました。それからは、ことあるごとに職員にも「しばや~まを呼んでくれ」と言われます。呼ばれていくと、舞台の話を短くても40分は話され、話を切ろうとすると「まだ話がしたかったのに」と嘆かれます。
実際に生活している部屋は19.5㎡。部屋にトイレも洗面台もあります。持ち込み物は個人により差がありますが、岡じいは、部屋にテレビを置かず。
トイレもベッドから移動して、10~15歩は歩かないといけなく、入居当初は転倒のリスクがあったため、ベッド脇にポータブルトイレを設置していました。しかし、ポータブルトイレもほとんど使用されず、ベッドから起床し、自分で靴を履いて、歩行器を使用し、トイレを使用されています。
今では生活のリズムも安定し、本人は「家に帰りたいんじゃ~」と言われておりますが、他のご入居者の方々、職員の人たちを劇団にスカウトして、一緒に舞台を作りたい、ここで演劇をしたい、という、なかなか難しい希望があるようです。サービス付き高齢者向け住宅あゆむの家での生活も安定し、他のご入居者様も「あの人、こないだテレビに出てた」「今日の新聞で見た」という声も多く聞かれます。
法人内でも、岡じいは有名人です!
柴山祐一郎
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