内田洋子さんのインスタグラムより
vol. 20 2020-09-21 0
おはようございます。たくさんの応援をありがとうございます。
おかげさまで150万円を突破し、目標の82%まで来ることができました。
目標達成まであと少しです。引き続き応援をおねがいします。
今日のアップデートは内田洋子さんのインスタグラムからの転載です。
まずは『デカメロン2020』の著者の一人アンナさんについての投稿です。
(c)Trombin A./UNO Associates Inc.
(c)Anna Miotto/UNO Associates Inc.
#デカメロン2020
心配だった。
ヴェネツィアのアンナが。
空いっぱいの太陽の下、広場にはためくシーツ。
洗濯石鹸の香り。
ヴェネツィア本島から1時間ほど水上バスを乗り継いでのブラーノ島の眩しい光景。
ヴェネツィア。
光が差し込まない家もある。
湿った路地裏だけが窓からの眺め、という家もある。
ロックダウンが明けたある晴天の日、ヴェネツィアで食堂を営むアンナは、真っ先に漁民の島ブラーノへ行った。
かつて、漁師が外海から帰るときの目印に、自宅に色を塗ったという。
多彩な景色の写真を受け取り、アンナの胸の内を思い、泣いた。
外出禁止令が出てすぐから、アンナからはまったく便りが来なくなった。
昨年の大冠水で、店が2階まで水に浸かったばかりだった。
(2020.9.15)
アンナは、父親が40年前に創業した食堂を継いだばかり。ヴェネツィアで成功すれば無敵、と言われるほど商いの難しいところだ。
地元の人たちから慕われ、ヴェネツィアの庶民の味を守ってきた。
住民が駅まで、アカデミア橋まで、リアルト橋まで、と通り抜ける道沿いにある。
ロックダウンが解けても、外食業種にはなかなか再開許可が出なかった。
アンナは雇い止めも解雇もせず、全身全霊をかけて死守した。
「元気なら、またゼロからがんばればいい」
"その後"の顔写真を送って、と頼んでアンナが送ってきたのは、食堂の前で立つ姿だった。
特別な2020年は、決意の年だ。
記念にしたい気持ちがある。
内田洋子
あともう少しです。
#デカメロン2020 の本を作りたい。
クラウドファンディングで、よろしくご支援をお願いいたします。
(2020.9.15)
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続いても、内田洋子さんのインスタグラムより転載です。少し前の投稿になりますが、『デカメロン2020』のサイドストーリーとしても読むことができますので、ぜひご覧ください。
その1
朝起きて最初に目に入るものにより、1日が変わる。
もちろん、何も見たくない朝もあります。
おはようございます。
(2020.8.30)
その2
ほんの数分の出来事だった。誰もいない朝の浜。流れる雲か、静かに引く波か。太陽が、間に割って入る。
(2020.8.30)
その3
今朝の太陽はとりわけ元気がありそうなので、雲から出てくるところを見よう。山頂へ車で駆け上がる。ひとつなのに、違う太陽。海と山。
(2020.8.30)
その4
青すぎて。白も負ける。海が空を取り込むのか、空が海から引き上げるのか。青を集めて、紺碧と呼ぶ。
(2020.8.30)
その5
身体に沁み入る色がある。言葉では伝えられないことがある。言わぬが花、ということも。
それでもやはり、紙の上に呼び寄せ、留めておきたいことがある。
(2020.8.30)
その6
毎日、時軸に沿って追っていただくと、ひとつのストーリーになるように投稿しています。画像も文もインスタグラムだけに載せているものです。すべてデカメロン2020のサイドストーリーになっています。
内田洋子
(2020.8.30)
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あと16日です。10月6日まで挑戦を続けますので、
引き続き応援をおねがいします。
ぜひとも、このプロジェクトのシェアや拡散に
ご協力をお願いします。
たくさんの応援をありがとうございます。_____________________________________________________________________________
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