「Custom Bibs」発案者の想いvol.2
vol. 2 2017-08-19 0
9月にスタートさせる「Custom Bibs™」。プロのクリエイターたちのデザインを直接アプリでカスタマイズし、私らしいよだれかけを作ることができる日本初の本格的なよだれかけカスタムサービスです。
発案者の思いvol.1「働き方をシフトするところから始まった」も過去の記事より読んでみてくださいね
まさかのアイデンティティー(崩壊)クライシス「産後クライシス」
この言葉も馴染みのある言葉になってきましたよね。この解明をしてくれたこの番組もずいぶんと話題になったそうです。 NHKスペシャル「ママたちが非常事態」
もちろん私もこの番組も見ていたし、情報としては取っていた方だと思います。それでも、 産後のホルモンのバランスが通常時とは違っていることを自覚しづらかったことが事実でした。
私が感じていたことは、「今になってようやく説明ができる。」という感覚で、当時は、説明ができないけれど、何か辛い状況に陥っている。という感じだったように思います。
具体的に言うなら
1:「わたしは誰、ここは何処?」
自分のこれまで大切にしてきた考えや、積み上げてきた出来事への価値を認めてあげられない感覚があり、一体、私ってどういう人だったんだっけ?と、アイデンティティーが崩壊した感覚になる。
2:「リスクヘッジ保守的人間」
大勢の人がいる場所に行くのが強くなったり、天井の状態が気になったり、工事現場ではキョロキョロは当りまえ、足元もしっかり確認して歩くなど良い面もありますが、仕事面では、危険予知感度が高まったことで、大胆なチャレンジがしづらくなった。
3:「罪悪感 悲劇のヒロイン」
この子がいれば、何もいらない状態になって仕事をしていることに罪悪感を感じたり、1、2のことも踏まえて、「自分なんて仕事をしたらみんなの足枷になるんじゃないか」と、自虐的な感情が大きくなっていた。
4:「決断力に欠ける優柔不断ヤロー」育児が未知の世界すぎて スケジュールに即答できない、など、何かと歯切れの悪い状況に陥る とまぁ、全て、わたしが今まで、否定的に見ていた、イヤーなヤツになってしまったと思って落ち込んでいたのです。
このグラフを見ると産後に何らかの変化が起きてもおかしくはないですよね
ママたちの本当のところのニーズは「理解はなくて良い、でも共感は欲しい」
産後クライシスの中でも、私が一番、仕事に影響するとおもったのが1番目の「アイデンティティクライシス」です。 要は、自分が何者かを語れる状況に無いということは「自己肯定感」が下がってしまっているとも言えるからです。
瞬間、瞬間、決断をしている仕事の中で、「わたしは誰、ここは何処?」状態にあっては、何事も前に進めることができません。
とはいえ、その状態で、社会にまた戻ることも、怖い、いや、「恐怖」レベルです。そのくらい、防衛本能も強くなっていて、最悪、離職に繋がるのだろうと、体験からも実感しました。
体験するまでは「へ〜〜!そういうことがあるんだ!大変だなぁ」とは思っていたものの、体験すると、全く違う理解になったのも事実です。夫や周囲に理解してほしい」と願う気持ちもわかりますが、それは「不可能」でもしょうがないと思えるようにもなりました。
「多くの女性が求めているのは『家事・育児参加」なのかなぁ?「理解はなくていいが共感がほしい」のではないかな?』これが私の行き着いた考え方です。
エモーヴ社で風土として取り入れている共感コミュニケーションをベースにした対話を今後はお母さんのための自己と相手との対話講座として 開催していきたいと思っています。
仕事復帰の手前のリハビリ期間の重要性、「自分で選択する」という体験を提供したい
『社会にまた戻ることも、怖い、いや、「恐怖」レベル』と言いましたが、そりゃそうです。 「わたしは誰、ここは何処?」状態ですよ!!
徐々にでないと、会社になんて戻れないでしょう。
私もまずは、バスに乗り駅前に、みんなに来てもらい、ミーティングをするところから始めました。
何度かするたびに、次は子供と電車に乗るということに挑みます。
この時は、子鹿のように、足が震えたことを覚えています。
体のリハビリも重要ですが、同時に「ワタシ」を取り戻す「心のリハビリ」も重要だったのです。
そして、自分を取り戻すかのように、何かを作ることをしていました。
以前から、産後に、ものづくりや文章を書き始めたり、何か表現することに目覚めるお母さんが多いことに着目していました。
「そうした、自分で決定し選択していくこおちゃ、自己表現の過程に、自分のアイデンティティーを見出しているのかもしれない。」自分の経験も含めて、その重要性を痛感しました。
そして、お母さんの自己肯定感が子供の自己肯定感に影響し、子供の未来を作ることも知ったのです。
「他のお母さんも私はワタシなんだ!って自己肯定感を少しは感じられるかもしれない!」
そんな私自身の出産後、アイデンティティーの再構築中だったからこそ、出来たサービスでもありました。