GADHA代表の中川瑛さんから応援メッセージをいただきました!
vol. 7 2024-12-10 0
私は「変わりたい」と願うモラハラ・DV加害者の自助団体GADHAを運営している中川瑛と申します。当団体は2021年4月に立ち上がり、これまでに1200人以上の方が参加しており、モラハラ・DV加害者に関係するオンラインコミュニティとしては日本最大規模です。
その経験を通して、私は、モラハラやDVの加害者が世の中でよく言われているように「変われないモンスター」だとは思っておりません。自分の加害を認め、自らの言動を振り返り、ケアを学び、パートナーやお子さんとの関係がよくなるケースをたくさん見てきました。そのような関係の回復が、法的に離婚をした後に生じる事例も少なくありません。
しかし同時に、世の中には本当にたくさんの「無自覚な」モラハラ・DV加害者がたくさんいることも明確に感じています。現行のDV理解では、まだまだ身体的・物理的DVに焦点があたっています。言葉による暴力・支配はまだまだDVとして認識されておらず、暴力を振るっている本人も全く無自覚で、場合によっては「良かれと思って」「これが普通・当然・当たり前」としてDVをしているケースがたくさんあります。パートナーへのDVは子どもに対する面前DVであり虐待です。DV加害者は、そのため多くの場合に児童虐待者でもあります。
共同親権制度はDVなどの事情がある場合には共同親権を認めない制度ではあるものの、DVがまだまだ身体的・物理的暴力に限定して理解されている社会では、DV加害者を除外するのは極めて困難だと思います。そのための丁寧な審査を行うための家庭裁判所のリソースも全く足りていないはずです。そのため、共同親権の導入が、離婚後の支配的な関係=DV、そして虐待の継続につながる可能性を非常に強く懸念しています。
このような背景から、私はこのプロジェクトを応援します。
◆中川 瑛(なかがわ えい)さん
モラハラ・DV加害当事者団体GADHA(Gathering Against Doing Harm Again)を主宰。
GADHAのサイトはこちら
https://www.gadha.jp/