『過去負う者』試写会の感想 その2 〜支援の難しさ〜
vol. 9 2023-06-29 0
過去を負う者の制作チームです。
6/9に開始したクラウドファンディングですが、ついに500000円超えました!
皆さまからのご支援、関係者一同ほんとうに嬉しく思っております。
とはいえ、まだ目標額の1/6です。
1人でも多くの方にこの映画を観ていただく為にも、まだまだ皆様のお力添えをお願いいたします。
さて、去る4/21に法曹関係者をお呼びして試写会を行った、と前回こちらでお伝えしましたが、今回はまた別の方の感想を紹介させていただきます。
【意欲的なテーマに挑んだ作品で、劇場公開されたらもう一度みたいと思います。
考えるきっかけを与えてくれるもので、また、ドラマセラピーという装置も面白いので、多くの方に観てもらいたいです。
ネタバレにならないように注意深く感想を述べると、
・1番強く感じたのは、「更生」「支援」の押し付けはコワイよね、ドン引きだよねということ。何を望んでいるか、どうしたいかについて、本人のニーズアセスメントが浅いままで、罪を犯した以上、このように反省すべき、このように謝罪すべき、そんなんじゃ更生じゃない、我慢して頑張るべきという支援者サイドの思い込みはかなり危うい。
・人間には合う・合わないというのは確実にあるから、合わない場合には、本人に働きかけて本人を変えるというアプローチではなく、我慢せず環境を変えるというアプローチの方が適切なことが多いですよね。就労支援一本槍である必要もないし。俺だったらあの職場、あの上司は絶対ムリですし、ああいう態度、言葉遣いになるのについて本人だけが悪いとは思わない。
・他方、マスク警察は、その人の生きづらさを内面化しているのだと思う。そこにある生きづらさに、本人が自分で気づくのはおそらく簡単ではなくそこにこそサポートが必要。
・元受刑者に対する世間の冷たい眼差しというレベルではなく、いわば単なる冤罪でしょということに対しては、単に気持ちに寄り添うみたいなヌルいスタンスではなく、毅然とした反撃が必要。たぶん学校とか一般企業でもたくさん起きていることだと思う。
・薬物自己使用なんて犯罪としての側面ってあんまないと改めて思う。自傷なので責めてはいけないし、謝らせる必要も理解が難しい。
・修復的司法は、プロセスを吹っ飛ばして、被害者・加害者対面にこだわるとキケン】
と、とても色々な視点からの感想をいただきました。
実際にどんな内容を観て、このような感想に至ったのか、映画公開までどうぞ楽しみにお待ちください。