子どもによる、子どものための大切なニーズ20選!
vol. 4 2018-05-19 0
この本に企画から関わっている鎌倉の小学4年生せいちゃんは、NVC(Non-Violent Communication 非暴力コミュニケーション)歴3年・・・いや4−5年目かな?
O型ふたご座という明るくのんびりな気質も手伝うのか、NVCをはじめてからは特に子そだてに悩むことの少ない、気楽な子どもに育っています。
たまに何か起こったときは、親子で時間をとってニーズを探っていき、そこから現実的な解決法につなげていきます。
NVCでは、感情は「自分の中で何かたいせつなことが今起きているよ」という体からのサインとして受け取ります。
感情そのものは、数十秒から数分というごく短い時間で移ろうことがほとんどです。
たとえば衝動的な怒りが来た後に、自分が絶対正しくて相手が間違っているという正義の感覚が出て、自分への正当化が出て、
そんな自分への恥ずかしさが来て、自分への罪悪感から昔のことを思い出して、惨めさや悲しみや絶望が出てきたり。といったように。
NVCは「感情」という「出来事」を絶対の真理としてあがめるのではなく、
水脈を探すダウンジング棒のように使っていきます。
感情の裏にある「ニーズ」という命のエネルギーにたどり着くことを目的としているからです。
その「ニーズ」という「質」で他者とつながりあうときに起こるのは、
どっちが正しいかゲーム、や押し付けや自己犠牲ベースのコミュニケーションとは違うもの。
姿形は似ていても、内側にある経験や豊かさが違う異星人のような存在なのだという「違い」への理解。
そして、相手が大切にしている「質」は尊重したい、自分が大切にしている「質」も理解して尊重してもらいたい、という対等な関係性です。
その違いと、対等な関係性を前提として、話を進めていくことができます。
それを「非暴力的」なつながり方と呼んでいます。
NVCを言語と表現が未発達な子どもに使うことは難しい。
と、いっけん思われます。
3−4歳から使いはじめてみたところ、大人に使うようには使えません。
5歳以下の子どもに使う場合は、口から出る「言葉」でなく、その子たちが体から発している「ボディランゲージ」を、子どもたちの言葉として読み解く必要があります。
金切り声で泣いていたら絶望や激怒かも。聴いてもらうこと、意図を理解してもらうこと、受け止めてもらうこと、つながりなどのニーズがないのかも。
下を向いて唇を噛んで静かに真珠のようにポロポロ涙が出ていたら、自分のふがいなさを惨めに感じているのかも。自己尊厳や、サポートやパワーが欲しいと思っているのかも。など。
語彙もまだ少ない時期には、すでにその子が意味を知っているいくつかのカードから使いはじめます。
そして、感情をその子が探す手助けをし、ピタッとくるカードが来たらその感情を味わってもらいます。
それから、ニーズを一緒に探していきます。
子どもたちは、自分のことを聞いて理解してもらえることに飢餓感があるので、このゲームが大好き!
そうしているうちに、大人より素早く感情とニーズを自在に使えるようになります。
写真のニーズは、せいちゃんに「子どもたちが特にたいせつにしているニーズを教えて」と選んでもらったもの。1分かからず選びました。
最初は29枚選びましたが、20枚に絞ってもらいました。
「楽しみ」「自由」「自主性」は「どんな子どもも大事にしてると思う」とのことで、トップ3ニーズかもしれません。
なお、落とした9枚のその他ニーズは、
配慮 / consideration
意味 / meaning
成長 / growth
協力 / cooperation
支え・サポート / support
聴いてもらえること / to be heard
感謝・価値の承認 / appreciation
明確さ / clarity
(ニーズを満たす)力 / power
空間・場・余裕 / space
でした。
いつか教育現場でNVCカードが使われる日が来たら、この29枚+ブランクカード1枚の30枚でいけるかもしれませんね。
お子さまのいる方は、お子さまたちの優先ニーズ聞いてみてください。
コメント欄に記載いただくこともできます^^
(文責:藤井麗美)