ピアニストの稲葉順子さんに聞きました
vol. 30 2021-07-19 0
「第九」の主催団体「モーツァルト記念合唱団」
ピアニスト、稲葉順子さんに聞きました。
津田:稲葉さん、長年モーツァルトの合唱団のご指導に携わって頂き、ありがとうございます。団員から、稲葉さんの伴奏には絶対的な信頼があります。どんなことに気をつけられて伴奏をしているのでしょう?
稲葉:そうですね。指揮者と合唱団の架け橋となれる様に、指揮者の意図が実現される助けとなる様にと心掛けています。
そして本番は、オーケストラですので、ピアニスティックと言うよりは、オーケストラのイメージを大切にしながら弾いて行きたいと思っています。
(写真:モーツァルト記念合唱団と稲葉さん、写真は小さいサイズにしてあります)
津田:この合唱団、一緒に活動している富本君や津田の印象をお聞かせ下さい。
稲葉:合唱団については、難曲の克服に挑まれる皆さんですので、音楽創りへの意識が高く、新曲に対して前向きと感じています。と同時に皆さんとても優しく、練習の合間のちょっとしたおしゃべりも心和む楽しいひと時になっています。
富本先生は、良い意味で、かなりの声オタクとお見受けしています。従来の発声の概念に囚われず、ご自身で探求している現在進行形の見知から私達に伝えて下さるので、毎回のヴォイトレがとても楽しみです。
津田先生は、創立当初「合唱団も10年続けば本物だ」とお話されていた記憶が懐かしく蘇ります。10年どころか30年余り存続しているMMC!そこには津田先生の人間的魅力・・多くの人の心を掴むカリスマ性があればこそ、と感じています。審美眼に優れご自身に厳しく人知れず努力なさる姿に頭が下がります。
津田:嬉しいお言葉を有り難うございます。では、コロナ禍にて色々なご苦労があると思います。音楽家としてのご苦労話をお聞かせ下さい。
稲葉:2020年に突如不意打ちの様に始まったコロナ禍は、次々に音楽の現場の仕事を中止に追い込みました。そんな中、モーツアルト記念合唱団から差し伸べられた「休業補償」なる救いの手に、どれ程励まされた事か分かりません。重ね重ね心より深く御礼申し上げます。今後、少しでもお役に立てられます様に、ご恩に報いて参りたいと考えております。m(_ _)m
クラウドの絵はがきを描かれた池田さんと
津田:先日大切にしていた猫のマリンちゃんが大きな手術をして元気になりましたよね。愛する「まりんちゃん」のお話しでもいいです。
稲葉:そうなんです。我が家の愛猫「まりん♡アメショの13歳雌」が、突然ご飯を食べなくなり3.4キロあった体重がみるみる2.8キロに。駆け込んだ動物病院にて緊急手術の緊急入院。子宮水腫との事で全摘大手術の末2キロとなってしまいました。かけがえのない命が消えてしまわないかと朝に夕に過ごした不安の日々でしたが、お陰様で手術は成功し漸く食欲も戻り本当にホッと致しました^ ^
生還した愛するまりん♡闘病生活中ですが、とても元気になりました
津田:モーツァルト記念合唱団はコロナ禍にて依然経済的に厳しい状況にあります。でもこのクラウドにより次のコンサートは無事に迎えられることになるでしょう。しかし今後の難局は未だ続きます。乗り越えるためのアドバイスなどありましたらお聞かせ下さい。
稲葉:コロナの変異はまだまだ続くと思われますが、恐れすぎず・免疫力をアップする為にも対策をとりつつ合唱活動を続けて行くことが大切と思います。
コロナ禍でも免疫力アップ!花の美術館前の公園にて
津田:モーツァルト記念合唱団主催の9月の「第九」について応援の言葉をお聞かせ下さい。
稲葉:3月の演奏会の折、オケ中で「ハレルヤ」と「レクイエム」のオルガンを担当させて頂きました。そうすると自然にオケの方々の本音が色々と耳に入って参りましたが、嬉しかったのは、津田先生と合唱団への賛美の声がとても多く聞かれた事でした。その信頼関係が次回の「第九」演奏会に於いて更に強固なものになると信じています。ご成功を心より祈念しております。
津田:オケの方々のお話は胸に染み入ります。リハの日、私はオケの皆さんから温かい拍手で迎えられ、「コロナ禍でもこうして演奏会を企画してくれて有難い!」という気持ちがハッキリと伝わって来ました。涙が出そうでした。
さて最後に、他にこれだけは言っておきたい、ということがあったらお聞かせ下さい。
稲葉:「ベートーヴェン記念合唱団」が創設された当初は遠い存在の様に感じておりましたが、同じ指揮者と団員を共有する、まさに兄弟姉妹関係の合唱団。助け合いながら仲良く発展して行けたら嬉しいです。
そしてコロナ禍が収束し合唱活動復興の暁には、もう一つ「バッハ記念合唱団」の創立を夢見ています。是非、津田先生ご検討下さいませ。その為にも健康に留意して、元気で長生き^ ^皆で一緒に楽しく音楽して参りたいですね!!
中国にてバッハの演奏会を開催した時も稲葉さんがピアニストでした。懐かしい写真
津田:その「バッハ記念合唱団」ですが、正直言ってとても嬉しいご提案です。「第九」もちょっとしたことから実現に向かって動き出しました。きっと近い将来本当に形になるのではないかと思います。
この度はお忙しい中のご協力、本当に有難うございました。合唱団の為にこれからも変わらずご指導よろしくお願い致します。
このクラウドファンディングは、こうして音楽家の皆さんの支えになっています。本当に有難いことです。
このクラウドも残すところ数日。お願いも最後となりますが皆さま引き続き宜しくお願い致します。