バンコクナイツ_初日レポート
vol. 3 2015-11-01 0
2015年10月20日(火)夕暮れ時にクランクインした『バンコクナイツ』。現地より帰国したスタッフが初日の様子をお届けします。
高層ホテルの一室から夕闇に沈むバンコクの街並みを眺めつつ、主演女優が一言つぶやく。
「XXXXX。」
そんなシーンで幕を開ける『バンコクナイツ』。今まさに撮影が開始されようというその1stカットが、本編の1stシーンでもあるという二重の意味でこの作品の幕開けに相応しいクランクインとなった。
だからこそ、なのだろう。なかなかOKが出ない。"速さ"に定評のある空族の撮影としては異例の滑り出しとなる。テイクを重ねること実に20回以上。ようやく富田監督から「OK!」の声が掛かったときには夜もとっぷりと暮れていた。
その後も丁寧に時間を掛けて撮っていく。海外での撮影ということもあり、機材や環境音などままならない条件が重なったことも相俟って、気付けば間もなく夜明けというタイミングで、ようやく初日の撮影は終わった。
我々の基地に戻る頃には、バンコクの街は既に朝の喧騒に包まれ始めていた。帰路の車内での会話からは、富田監督はじめ、スタッフ一同手応えを感じた初日だったことが伺えた。
基地に戻ったクルーは、そこから反省会という名の宴会に突入。ここでの会話が脈絡がないと言えばそれまでだが面白い。
その日の振り返りに始まり、録音スタッフが手作りしてきた(!)ケーブルの構造について、スタジオ石がichimiyaからBangkokへ進撃するに至った経緯、じゃじゃ馬な女優陣を手なずけるには"ほめ殺し"作戦しかない、といった具合に、あちらこちらへと蛇行しつつ、最終的にはこの作品のクオリティをいかに高めるかという一点に話しは集約していく。
すっかり陽も昇った頃、密命を果たし日本へ戻るスタッフを全員で送り出すべく交差点まで街を歩く。
酒と寝不足と現場疲れとでふらふらのスタッフをタクシーに押し込み、間違いなく空港へ送り届けるようドライバーに念を押して、バンコクナイツの完遂を約し、しばしの別れ。
各クルーは気絶するように眠りに着いた。
引き続き、DAY2以降も報告していきたい。
(RT)