ハワイの早食い大会で優勝した話。(本の原稿、少し公開#1)
vol. 5 2021-04-25 0
2010年3月31日、旅立ち。
世界を放浪するにあたり、一番最初に英語習得に適したところで英語修業をした方が後々効率良いと判断し、当初の目的地はカナダワーホリ。その前にアメリカをさくっと横断することにした。僕らの世代は割とそんな人多いと思うけれど、それまで僕は海外と言えばまずアメリカと思っていたものだったし憧れてもいた。映画や洋楽などのエンタメの影響だったり、特に僕の場合は自衛隊にいたものだったから米軍リスペクトだったし、幼少期からずっとバスケやってたし、B'zが好きだったから物凄くアメリカに影響されていたんだと思う。
で、アメリカ本土に上陸する前にハワイに1ヶ月程立ち寄った。
南国リゾートの代名詞である火山の列島、旅立つ前に沖縄に住んでた頃も、米軍基地によく遊びに行ってはその情緒が好きだったものだから、ハワイも一度は行ってみたいと思っていた。
さっそく安宿に泊まり、下手くそな英語で世界中の人々と交流するのがとても楽しかった。憧れだった有名なワイキキビーチを楽しんだり、そこで初めてのサーフィンをやったりしては事故でサーフボードが自分の鼻に勢いよく直撃して鼻血の大量出血により、その後は鼻の形が変わってしまったりもした。
そんな感じで超有名観光地を満喫していたけれど、、、ここで一つ誤算が、、、それは観光地は2日で飽きるということを知らなかった。そしてそう言うところはあまりにも物価が高いと言うこと。野宿なんかもしたこともなければ誰かの家に泊めてもらうというセオリーも知らなかったものだから宿にお金を出して泊まるのが普通であり、自炊もそれまでほとんどやったことがなくてファーストフードばかり食べていたものだから、どんなに節約していてもお金がどんどん減っていく。これはマズいと思いながらもどうすれば良いのか分からず、腹を空かせながら観光地の通りを歩いていると、、、
『Speed Food Fight, 100 dollar for winner』(早食い競争、優勝者には100ドル)という看板を見つけた。
これは参加するしかないと思い飛び入りでエントリーしてしてみた、とにかくその時は腹が減っていた。
日本人の中では体格にはそこそこ恵まれた方ではあるけれど他のエントリー者は2mありそうな大男やデブばかり、その中では僕が一番小柄だった。それでも、つい最近まで自衛隊だった僕は不撓不屈の闘志を燃やし、試合開始とともに手掴みで次々と並べられたジャンクフードを口に押し込んだ。とりあえず片っ端から平らげて行く、それはもうほとんど噛んでもいなくて、ただ口の中に押し込む、食べるというよりも飲むという表現の方が会うかもしれない。
そして、結果は何と、その大会で見事に優勝してしまった。そして僕に賭けていたオッサン2人も儲かったらしく、バーに招待されて、、そこで飲み過ぎてゲロってそのバーから追い出されてしまった。そしてその賞金の100ドルはさっそく次の日、スカイダイビングに消えてしまった。
から解放され、世界一周を始めたばかりの僕は最高の自由と開放感を感じ興味があることにはどんどん首を突っ込んでいった。若さに任せて楽しそうなこ、やりたいことは片っ端からチャレンジして行く精神により世界一周の旅はいい感じで開幕した。