制作日誌【特別編】|素晴らしい俳優の皆さんとの仕事について
vol. 7 2024-09-24 0
映画「STRANGERS」を広く届けていくためのクラウドファンディング、残り約2日間で目標金額の100万円を達成しました!
93名の方にご支援いただきました。ありがとうございます!
今回のクラウドファンディングは目標を超えて集まった額もすべて宣伝など作品を届ける活動にあてていきますので、最後までご声援いただけるとありがたいです。
本日は池田監督による制作日誌の特別編ということで、大⻄礼芳さん、玄理さん、柾木玲弥さん、小川あんさんとの仕事を振り返りながら、それぞれに対する監督からの想いを書いていただきました。
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大⻄礼芳さん
大西さん抜きに『STRANGERS』はあり得ません。共に戦った仲間のような思いです
主人公の直子という人物は、周囲の圧力・影響によって、やがて変化するようになります。しかし、それを必ずしも受け身に、ネガティブなこととして描きたくはなかった。なぜなら私たちは皆変化しながら生きていると思うし、変化には思いがけない楽しさもあるはずだから。そのような直子を、大西さんは大西さんらしくまっすぐ演じてくれたと思います。
今回の撮影ではほとんどシーンの順番通りに撮り進めていきましたが、直子の変化とともに、大西さんも変化していっているような感覚を受けました。普段それほど化粧っけのない直子が、化粧をして待ち合わせをするシーンがあるのですが、それまでの彼女と見違えるようで、これまでの直子がいなくなってしまったかような、妙な寂しさを感じたのを覚えています。
撮影の終盤には、本当に自然に直子としてそこに存在しているかのように感じていました。
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玄理さん
玄理さんの演じる山口という人物は、男性も、女性も惹きつける魅力をもち、そして誰かに媚びるわけではない自由さと、同時に少しの危うさもあるような、非常に難しい、しかし重要な役です。
そのような難しい役にも関わらず、玄理さんは非常に素早くこの役のあり方を掴んでいたように思います。
また、玄理さんはカメラのフレームの中で、動作をもって何をどのように見せるべきか感覚的に理解している、とても映画的な俳優であると感じます。
例えばあるシーンで山口は男性とデートをしている。そこで彼女は、手に持っていた上着をとても自然に相手に手渡します。脚本には書かれていない玄理さんのアドリブですが、その行動は、映画の中でも重要な意味を持つ行動で、感嘆しながらモニターを見ていました。
山口が強い説得力を持って存在していることが、この映画の持つ不思議な魅力になっているのではないかと思います。
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柾木玲弥さん
柾木さんの演じる和田という役には、若くてよく働いて、安易なところがあるのだけど、同時にどこか諦念と、憂いのようなものがあるような人を探していました。
柾木さんが送ってくれたオーディションの動画には、クールな見た目とは裏腹に、どこか彼がもがいているようで、しかし同時にそれを振り切ろうとしているような何かが伝わってくるようでした。
柾木さんのそんなところが、チャーミングな和田という人物にどこか深みを与えてくれていて、とても魅力的です。
きっとこの映画を見て、柾木さんのことを好きになってくれる人がいま以上に増えるのではないかという気がしています。
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小川あんさん
小川さんの演じる楠見という人物は、同じ場所でずっと何かを待っている、たぶん本人も自分が何を待っているのかわからないし、気がつかない間も待ち続けている。そんな人物を考えていました。
楠見の背景は劇中ではほとんど描かれませんが、小川さんはそこにないものや、抽象的な要素を表現できる人だと思います。そして何よりも、小川さんの視線は一度見たらきっと忘れないと思いました。
俳優としての小川さんは、ひとつひとつその瞬間に生きることにとても集中している、同じことはひとつもない、とても俳優らしい俳優だと感じました。
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残りわずかですが、最後まで何卒よろしくお願いします!
映画「STRANGERS」制作チーム
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