心のバトン
vol. 11 2022-06-26 0
皆さんこんにちは。
6月も終わりに近づいてまいりました。
6月といえばジューンブライドですが、実は6月の挙式ってそこまで数が多くないらしいですね。
素敵な出会いを経て最高の伴侶を得ることは幸せなことです。
ですが、出会いの喜びは束の間なのに、なぜ別れの苦しみは長く続くのでしょうか?
願わくば、出会いの喜びからずっと仲良くできる幸せに変えたいものですね。
さて、今回のアップデートでは、日本で唯一のユニバーサルシアター、シネマ・チュプキ・タバタの支配人にして、ポランの会と白井さんを繋げた人物・平塚千穂子さんとポランの会の代表・彩木香里との特別対談をお届けします。
ポランの会とチュプキが深く関わるようになったのは2年前、とある公演の音声ガイド収録がきっかけでした。
(平塚)
あれが濃密な収録だったのよ。
(スタッフ)
コロナが蔓延する直前でしたね。
(二人)
直前なんだ!?へぇ~!
(平塚)
でもすごい急速な2年間だったんだ、じゃあ。
(彩木)
ねぇ~!…いやいやいや、これ2年(の内容)じゃないですよね(笑)
(平塚)
うん。5年間くらい(笑)
(彩木)
本当に!
その後、コロナ禍でミニシアターも一時休業を余儀なくされる中、映画だけではない利用法を広げようと考え、劇場を利用した朗読会が企画されました。
(彩木)
映画館で映画だけじゃなくって、こんな素敵な映画館だから朗読会とかにもぴったりだし…キャパも20ぐらいなので。ここで映画だけじゃなくて朗読とかができるといいねって。そういうのが広がるといいねって言って、第一弾をやったんですよね。
(平塚)
そうだねぇ。11席でやったよね。多分。
(彩木)
ははははは(笑)
(平塚)
なんて贅沢な(笑)
(彩木)
この空間で(朗読を)やりたいって思いました。もっと沢山ね。
響きもいいし、座り心地もいいし、居心地もいいし、本当にあってるから。
ここで続けたいって思いました。
椅子に座って語り合う平塚さん(左)と彩木さん(右)
そして第一回目の朗読会「セロ弾きのゴーシュ」でチェロ奏者とコラボした事で、彩木さんは、次はバイオリン奏者と一緒との共演を目指しました。
(彩木)
平塚さんが、全盲のバイオリニストですけれどもって言って紹介してくださったじゃないですか。
正直最初は不安だったんです。台本読めなかったら、稽古とかどうやってやるんだろうって。
やっぱり一緒にやるの初めてだったから。
でも、ラジオとかもやってるから…白井さん全部自分でやるから大丈夫だよって、平塚さん言ってくださって。本当に自分で何でもやる人だった!
(平塚)
トークもうまいし。演奏もうまいけど。
(彩木)
そうそうそう。
(平塚)
それを観てって言ってね。相談してからね。
(彩木)
で、観て。白井さんってどんな人なんだろうって、私ストカーのようにずっといろんなの調べて(笑)すごいなあって思って。お願いして請けてもらって。
まあ請けてもらえると思ってなかったんですよ(笑)
(平塚)
白井さんも朗読と合わせるの初めてって言ってたけど、白井さん自身がハマってたよね。朗読と合わせることの面白さに。さらに曲を書き下ろしてくれてね
(彩木)
そう書き下ろしてくれてね…そうなんですよ。
やっぱり白井さんと一緒にやりたいって思って。白井さんとの…あの宮澤賢治との作品のイメージ。
(平塚)
なんかこうダークな面が響き合った(笑)
(彩木)
そうそうそう、響き合った。二人とも暗いから(笑)
そう、そこが響き合ってしまいまして。出会えてよかったなって。
白井さんとの出会い、舞台手話通訳との出会い。
そして、映画「こころの通訳者たち」に携わったことで、彩木さんは一つの挑戦を決意します。
(彩木)
一回目の、白井さんとのライブセッションが終わった後に、舞台手話通訳者さんの公演を観て…。そこで音声ガイドに入って、ものすごい感動したっていうか…面白くて。
こんなに面白いものを、もっと沢山の人に知ってもらいたいって思って
(平塚)
うんうん。
(彩木)
次は舞台手話通訳者さんと一緒にやりたいって言って。で、平塚さんもまた同じことをもう一回やっても面白くないから、前に進んで行こうって言って。
じゃあ…舞台手話通訳者さんと一緒に3人でやりましょうっていう企画でスタートする予定でお話をしていたんです。
(彩木)
最初は、河合さん…ろうの女優さんと見えない白井さんと私とで 3人で挑戦をするっていう所が漠然としたものしかなかったんですけど…。
やっぱり、映画もあの過程がものすごく大切だったじゃないですか。
(平塚)
うんうん
(彩木)うちも来週本番なんですけど、本番の舞台も勿論なんですけど、その過程がものすごく大事だったなって。
(平塚)
おお~。どうやって築き上げていってるのかすごい興味ある(笑)
実際朗読してる時の河合さんと…彩木さんと白井さんって、どういう打ち合わせのもとに合わせてるの?
(彩木)
あのですね…みんなそれぞれが創り上げてきて、一回合わせるんですね。
で、お互いが「ん?」って思うとこがそれぞれにあるから、それを次また来るまでに自分で修正してきて、また出して、でどんどん息が合うように自分達が考えてくるっていうか。
例えば動きを合わせたいなっていうところは私はこう動いてるって言って。じゃあ河合さんが合わせますって言ってくれてその動きを確認して。
(平塚)
そこは見えるもの同士だから、アクションの確認は取れるわけだよね
(彩木)
そこに白井さんですよね。白井さんは…多分、動いてる空気を感じてらっしゃるんじゃないかと思うんですね。で、白井さんの方が合わせてくれてる。
河合さんも私に合わせてくれようとしてて、二人の中で創っていってるものがずれてるだろうなっていうのも白井さんも多分感じてるんだと思うんです。感じてると演奏がちょっと変になるんですよ(笑)
見えないけど…何か感じてるんじゃないかっていう。
(平塚)
なるほど~。それは第6感的なセンサーで?
(彩木)
そうそうそう!
だから、本当に「こころの通訳者たち」であったんですけど、人間が本当に元々持っている、生物が持っている、通じ合うっていうところが。脳神経がみんな稽古の時に張ってるから(笑)
彩木さんの話を聞く平塚さん
平塚さんは、今回の公演が映画の先の物語を続けてくれたと語ります。
(平塚)
でも「こころの通訳者たち」では、通訳さんとのコミュニケーションまでだったじゃない?で、実際…聴覚障害の当事者の人と通じるっていうような感覚までっていうのは、本当そこまでは行ってないから、その先を、物語を続けてくれたっていう感じがしてるよね。
(彩木)
あの、分かり合えるのだろうかっていうのは最初思いました。
白井さんもいつもおっしゃってるんですけど、視覚障害者と聴覚障害者は対極のところにあって、コミュニケーションが一番取り辛い。
だって私と河合さんが、例えば手話がこういう動きしてるんですよ~って稽古中にやったとしても
白井さんは見えないじゃないですか。「こういう動き」っていうのが。
でもやっぱり知っておいてもらいたいなって思うし。
(平塚)
本当に彩木さんがこころの通訳者になってるんだね、その公演では。
(彩木)
そうなのかな?
(平塚)
そうなんじゃない?だって河合さんの手話表現の明るさとか受け取って、声色とかさ、彩木さんの発する音の空気で、振動で、白井さんはやっぱりそれを受け取って。
だからその媒体になってるっていう…役割になるんじゃないのかな?
(彩木)
えっこころの通訳者になってる!?
(平塚)
なるんじゃないのかなあ~?だからそこがブレてたらね、通じないけど。
逆もあるわけよね 白井さんの音楽からの、アクションとか…それこそアイコンタクトだったりとか、表情があって、伝えて…繋げている。
(彩木)
だから、本当にみんながバトン繋いでる感じがするんですよ。
物語っていうより、不思議な空気が見えるかもしれない。
(平塚)
演者がそこの…すっごく研ぎ澄まされた空気でもって表現してくれるものを見せてもらうっていうのは、楽しみですねぇ~!ふふふふふふ。
笑顔の平塚さんと彩木さん
こころで繋がる今回の「手話と音楽と語りで綾なすライブセッション」。
本番まで残りわずかです。
ポランの会のyoutubeチャンネルはこちら!
【公演案内】
日時:2022年6月29日(水)
【昼公演】13時30分開演 【夜公演】19時00分開演
会場:ルーテル市ヶ谷ホール
料金:一般 前売 4,500円 当日 5,000円
U25 前売 2,500円 (前売オンライン販売のみ・要身分証明書)
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