ヘレナさんが語る「しあわせの経済」への道筋とは?
vol. 9 2019-09-29 0
みなさん、こんにちは。
「しあわせの経済」国際フォーラム2019実行委員会事務局です。
今日は、映画「幸せの経済学」監督であり、著書『懐かしい未来』が今も世界で愛読されている(40か国以上で翻訳され、この本およびラダックでの活動が評価され、もうひとつのノーベル賞といわれる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞)のヘレナさんの言葉に耳を傾けながら、復習も兼ねて「しあわせの経済」運動について、一緒に考えていきたいと思います!
(greenz.jpに掲載された2016年12月14日号より掲載)
ローカルの連携で、つながりを取り戻そう!
映画『幸せの経済学』監督に聞く、行き過ぎたグローバル経済を脱却するヒント
詳細はgreez.jpの記事全文を読んでいただきたいのですが、ヘレナさんの視点として大切なキーワードが「ビッグピクチャー」です。私たちはいま、グローバリゼーションに囚われ、ビッグピクチャーが描けていないというヘレナさん。
ではどうしていったらいいのか?というのが、ローカリゼーション運動です。
ローカリゼーションのプロセスとは、生産者と消費者の距離、そして生産者と資源の距離、全体として原料調達から消費までの距離を縮めることです。(ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ)
ファーマーズマーケットやマルシェという言葉は日本でも、市民権を得てきた気がします。
これから重要性を増してくるのは、コミュニティレベルでの分散型エネルギー供給システムです。遠くからやってくる石油ではなく、地域の資源からエネルギーをつくり出すことです。(ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ)
この動きも、東日本大震災以降の日本で活発になったローカリゼーション運動のひとつですね、映画「おだやかな革命」でもその動きが取り上げられました。
ローカル経済をつくっていく上で非常に重要な点として加えておきたいのは、ローカル規模のファイナンシングのシステムです。
これはアメリカやイギリスで興味深い活動が展開されていて、市民による共同出資システムやそれを展開するNGO、共同出資で地域の自営業者を支援するシステムができつつあります。(ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ)
「グローバル経済につながっている大手銀行からお金を借り、世界規模でお金を回すのではなく、ローカルの中でお金を回すこと、これによって地域の自立性が高まり、グローバル経済に依存しないローカルな経済圏ができ上がっていくと期待できるのです。」とgreenz.jpライターの石崎研二さんは、ヘレナさんの言葉を受けて、上のようにまとめられています。
私たちが、地域の仲間とグローバルからローカルへと、食やエネルギー、地域づくりに取り組みはじめたとき、もうひとつ大切になってくるのが、「ローカルどうしの連携」だとヘレナさんは指摘します。
グローバルなコミュニティ同士がネットワークをつくっていくことが重要です。ローカルが連携することで、企業の力の拡大あるいは独占状態の蔓延によってローカルが抑え込まれ、多様な形の小さな経済活動の機会が奪われている、現在のグローバル経済の状況への抵抗力になり得るのです。(ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ)
greenz.jpインタビュー記事全文はこちら。
https://greenz.jp/2016/12/14/helena_norberg_hodge/
「しあわせの経済」国際フォーラムとは、国内外のローカルどうしの連携を深め、智慧をわかちあい、豊かな社会をつくっていく具体的な一歩なのです。今年の11月、ぜひみなさんも参加してください。お会いできることを楽しみにしています!