通し。謝罪。
vol. 18 2020-06-19 0
6/18「デレラ~クイーン・オブ・モンスターズ~」通しました。
今日は、朝から、美術に合わせた稽古。
「ゑゔゃ」の立ち位置をほぼつけた。劇団員の藤口圭佑のアイデアを借り、少し想像していなかった方向に舵を切った。
あとは、ブラッシュアップと、俳優の加藤広祐の芝居がどうにかなればどうにかなる。まあ、この俳優が一番厄介で演出の僕は大嫌いだが。
アイデアを出し続ける稽古が一番疲れるが、一番面白い。明日はどうなるだろうか。
午後からは、「クイーン」の稽古。
前半の立ち位置のみ軽くつけて、夜は通し。
音響の鷹取さん、舞台美術のすずらんさん、照明の國吉さんと、沢山のスタッフさんもいらっしゃり、俳優が委縮するかと思いきや、今までで一番テンポの良い通し。
明日以降で、細部をどんどんガンガン詰めていきたい。ただの、音が鳴るゲームにならないように。
そのあとは、収録。打ち合わせ。劇中にスピーカーから流す音を録音した。藤一色の音声収録は、度々命を削りながら歌う主宰遠藤遥風というのが現れるのだが、今回も現れて、カオスになりそうで楽しみ。
ちゃんとした、台詞の部分もしっかりとれた。
その後、美術と照明についても話した。
本当に、たくさんの人間が携わり、この舞台を面白くしようと動いてくれている。
だから、面白い、というのは変な話かもしれないが、そういうことなのであろう。
◇
今日は稽古前に、俳優に一つ謝った。
前回の「クイーン」の稽古で、特殊な鬼ごっこのようなシアターゲームをやった際、遠藤さん?のアイデアか何かで、逃げる、という事がメインのルールで、隠れる、という手段を取ってきたのである。
その時には「たしかに、説明時には明確にダメだと言ってなかったが、それでは、このゲームの本質がぶれる。から、ダメでしょ、これは」という言い方をした。
してしまった。
その後、よくよく考えてみると、そんなことはなかった。
僕が言ってなくて、なおかつ、「自由を求めてほしい」なんて言い方をしてくる演出家が、「言ってないけど、これはダメでしょ」
なんて言ってきたら、僕なら「じゃあどうしてほしいねん」となる。
なので、訂正することにした。「あれは、次のゲームで単純に、禁止ルールにすればよかったものを、その場で、その発想を否定してしまった。すいません」と。
わざわざ言う事でもなかったのかもしれないが、僕の中でなんだか、心に引っかかることだったので、こちらでも、自戒を込めて書くことにする。
自由なんて、そんな簡単に手に入るものではない。
そして、それを求める人間を、その場の勢いなどで、否定したくない。
◇
10日後には小屋入りだ。
ただ、まだ焦らない。焦ってやるものか。
最後まで笑っていてやる。それが僕の意地である。
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劇団藤一色
加藤広祐