【応援メッセージ】写真家・宇佐美雅浩さん(写真家・現代美術作家)
vol. 20 2019-02-05 0
もやい展出展作家の矢成光生から写真家の宇佐美雅浩さんを紹介します。
「広島」や「福島」などで、作品の中心にいる人からその人の世界を「Manda-la」というスタイルで表現する現代美術作家です。
©USAMI Masahiro, Courtesy Mizuma Art Gallery
伊藤雄一郎 気仙沼(宮城) 2013 type C-print Ito Yuichiro, Kesennuma, Miyagi 2013 type C-print
昨年はギリシャ系とトルコ系で分断している「Cyprus」(キプロス)でのManda-la作品をMIZUMA ART GALLERYで発表しました。
私の友達でもあります。宇佐美くん、応援メッセージありがとう!
artist portrait©Marco Pavan, Gallerie delle Prigion
©Marco Pavan, Gallerie delle Prigioni
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3.11後、作品制作のために福島県を訪れたのは一年後の2012年。その時、写真家としてこの大きなテーマに向き合わねばならぬと決意していた。
私ができることはなんだろう?現地に直ぐに撮影には行かず、やはり、いままで20年以上続けていた、制作スタイルで表現することがベストだろう考えた。 私は、様々な地域や立場におかれた人々とその人物の世界を表現するものや人々を周囲に配置し、仏教絵画の曼荼羅のごとく1枚の写真に収める「Manda-la」プロジェクトを大学在学中から20年間つづけていた。
現地では、様々な縁ができて地元の原発と向き合う人々の話を聞くことができた。被写体となってくれた夫妻は、政府に任せるのでなく自分たちで放射線を測定し、除染作業をし、食べるものを全国から取り寄せて近隣の住民に分け与えたり、原発から自分たちの地域を守る活動をしていた。 そして、彼らと共にリアルな福島の姿をメタファーとして世界につたえようと作品を制作した。
このような、私の一体験は、「もやい展」の出品作家たち、それぞれが持っていることだろう。アートは芸能とは違い、瞬間風速は弱いが、タイムマシンのように未来の人々に伝える力がある分野である。 幅広いジャンルの人達が、福島を表現しているこの活動はきっと未来の人類にとって有用であるに違いない。 個人的に応援している。
写真家、現代美術作家 宇佐美雅浩
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「もやい」それは、荒縄の強固な結び。3.11から8年、福島原発事故と向き合ってきたアーチスト達の個々の表現が金沢21世紀美術館で結ばれます。絵画、彫刻、写真、生花、造形、詩歌……福島の現実と命の輝きがあなたを包みます。
一人でも多くの方にこのプロジェクトを知っていただくために、引き続きのご支援・そして周りの方への拡散を、何卒よろしくお願いいたします。
https://motion-gallery.net/projects/2019moyai_kanazawa
★もやい展スケジュール★
場所:金沢21世紀美術館 ギャラリーA(石川県金沢市広坂)https://www.kanazawa21.jp/
日時:2019年3月5日(火)〜10日(日)
5−7日/10時~18時 8−9日/10時〜20時 10日/10時〜17時
入場料:100円(各種免除規定あり)