【映画「YUKIGUNI」に込めた思い(監督:渡辺智史)】
vol. 11 2018-03-14 0
本作は2016年の春から本格的に撮影が始まりました。
なぜ、井山さんを撮影したかったのか、それはカウンターに座りカクテルを飲み、
井山さんの話を聞いている時間にとても癒され、満ち足りた気持ちになった、そんな体験をしたからだと思います。
戦前、戦後の激動の時代、まだまだものが不足していた時代。生きるために必死だった時代、そんな戦後の夜の街で生まれたカクテル「雪国」。
そのカクテルが今も飲み継がれていく。きっと、そこには個人の意思を超越している、運命とも呼べる引力のような秘めたる力強い物語があると直感しました。
そのカクテル「雪国」の物語を紐解きたいという思いで2年の歳月をかけて取材を続けてきました。
今回の映画の中で、今まで語られることのなかった「雪国」の誕生秘話、そして井山さんの話を聞くために訪れる遠方の客、そして常連客が織りなすBARの時間、
さらには2016年の夏に他界された妻のキミ子さんとの思い出、いくつかのエピーソードが折り重なりながら映画「YUKIGUNI」が今、誕生しようとしています。
昼夜を問わず、懸命に働き続けてきた井山さんの人生、人と話すこと、商売をすることに無我夢中で生きてきた生涯現役のバーテンダー人生は、酸いも甘いもあるからこそ、美しいと思うのです。
決して気負うことなく、軽妙洒脱な91歳の井山計一さんの姿を、ぜひスクリーンで見ていただき、実際にケルンのお店を訪ねていただきたいです。
クラウドファンディングもあと30時間を切りました。
ぜひ映画「YUKIGUNI」への応援をよろしくお願い致します。
映画「YUKIGUNI」 監督 渡辺智史