ヤマケイ社員による「山小屋の思い出vol.13」を紹介します!
vol. 34 2020-07-27 0
小社社員はさまざまなかたちで山小屋でお世話になっています。
そんな社員による、山小屋での思い出話をご紹介します。
第13回目は、入社9年目、ヤマスタ事務局 杉浦里奈がお届けします!
安心感を与えてくれた雨の日の山小屋泊まり。
どうぞお付き合いください。
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小屋も人も、あったかい尾瀬の記憶
え!山でお風呂に入れる?
はじめて尾瀬の山小屋を知ったときの感想です。
私は学生時代にクマの調査のために登山を始めたのですが、歩いていたのは地元の“超”が付くマイナーな山で、登山道のないところばかり。一般登山道を歩いたのは、山と溪谷社に入社してからでした。そんな私にとって、風呂付の山小屋は夢のような話で、大きな衝撃を受けたのを覚えています。
その後、尾瀬の山小屋に宿泊する機会に恵まれたのは、現職の山のスタンプラリーアプリ「ヤマスタ」の事務局スタッフとして尾瀬に訪れたときです。お仕事での訪問だったからこそ、山小屋での休み時間をより楽しみに出かけました。
当日は、梅雨時期だったこともあり、1日中雨、あめ、あめ…
木道を滑らないことだけを考えて黙々と歩き、東電小屋に着いたときにはすっかり体が冷え切っていました。
受付を済ませ、荷物から開放されると、芯から温まる湯舟に癒され、一汁十菜以上ある豪華な食事を堪能しました。
東電小屋の晩御飯。自宅でもこんな品数作ったことない
当時の支配人は、尾瀬の自然やその撮影に精通している神嵜岳仁(かんざき たけひと)さん。夕食後には談話室で自然解説のイベントがありました。ニッコウキスゲのお花畑や池塘など尾瀬を代表する景観についてや、晴れていたら見えていたはずの星空、朝もやに朝日が当たってつくられる白い虹(霧虹)の貴重な写真などを見せてもらい、詳しく解説をしてもらいました。
自然解説をする支配人の神嵜岳仁さん
おかげで、翌日の尾瀬ヶ原歩きは目に映る生きものや風景がすべて新鮮で、自然史や生態系のストーリーを思い浮かべながら行くことができました。
翌日は小さな生きものにも目が留まるようになった
今シーズンの尾瀬は多くの施設が営業を休止していて、営業中の施設でも感染予防対策に追われていることと思います。
状況が落ち着いたタイミングで今年も山小屋のみなさんや尾瀬の自然に会いに行きたいと思っていますが、感染症対策はもちろんのこと、例年以上にけがや熱中症への注意を心がけるようにします。まずは自分にできることから。
いつも私たちの山行を支えてくださる山小屋のみなさんに迷惑をかけないよう、恩返しができるよう行動していきます。
ヤマスタ事務局 杉浦里奈
2012年入社。広告部を経て、現在は山のスタンプラリーアプリ「ヤマスタ」の事務局に所属。
山でも街でも食にこだわって生活しています。最近のブームはどれだけ楽においしい山ごはんを食べられるかに挑戦する「ずぼら山ごはん」レシピの開発。特技は匂いを頼りに山できのこを見つけること。
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また、山小屋の思い出を紹介していきます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
山小屋エイド基金運営事務局
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**イベント情報**
7月31日ライブ配信「生中継!萩原編集長が聞く! 登山と山小屋の現状と課題」
八ヶ岳・硫黄岳山荘の浦野岳孝さん、南アルプス・北岳肩の小屋の森本千尋さん、北アルプス・太郎平小屋の河野一樹さんをお招きし、山と溪谷社の萩原浩司を進行役にオンライントークライブを7月31日(金)19時30分~開催。
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