山小屋にまつわる本の紹介 vol.2『山小屋の灯』
vol. 23 2020-06-26 0
弊社刊行の山小屋にまつわる本を紹介していきます。
今回は2018年刊行の『山小屋の灯』。
本書は山小屋をこよなく愛し、全国の山小屋を訪ね歩いてきた編集者 小林百合子さんと写真家 野川かさねさんによるフォトエッセイ集です。
東京から日帰りでふらりと登れる高尾山、静かな森歩きを楽しめる北八ヶ岳、温泉を楽しめる東北の山。山々が果てしなく連なる北アルプス最奧まで。山が違えば山小屋の佇まいも変わり、出会う人も様々です。本書では著者たちが2年間に歩いた山と滞在した山小屋16軒について情感豊かに、ときにユーモアたっぷりにそのエピソードが語られます。
山頂を目指してせっせと登る山もいいですが、個性豊かな山小屋を目的に登るゆったりした山登りがあっていいと著者たちが語るように、山と人、山と街をつなぐような、登山の楽しみをじっくりと味わえる一冊です。
1話分「私たちの北ヤツ 八ヶ岳・蓼科山荘」をご紹介します
今回はその中の1話分をこちらで閲覧いただけるようにいたしました。
ぜひご一読ください。こちらから閲覧いただけます↓
* * *
《著者 小林百合子さんからのコメント》
山を登るようになって10年近くになります。元はといえば、ひょんなことから携わった山岳雑誌の取材で半ば無理やり登らされたのが始まりで、そのときは「もう二度と、一生、登山などしない」と心に誓いました。そんな人間がどうして山の本など書いているのか。自分でも少し不思議なのですが、たしかに言えるのは、山に、山小屋があったからです。
どんなに辛い道のりでも、歩いた先にあたたかい山小屋があり、愉快な主人いて、私はそこで、下界ではけっして知ることのなかった世界をたくさん見聞きし、いつも新しい考え方や視点を得て日常に戻りました。
山に山小屋があること、いつでも、誰でも、足を運べること。そんな幸せがすぐまた戻ることを願っています。
ー小林百合子
* * *
『山小屋の灯』小林百合子(文)野川かさね(写真)
登る先にはいつも山小屋があって、その灯が、歩くべき道を教えてくれる。八ヶ岳、奥秩父、北アルプス、会津、富士山。春夏秋冬、晴れても降っても泣いても歩いた忘れがたい山と、山小屋で過ごした日々の記録。
十文字小屋(奥秩父)/山の鼻小屋(尾瀬)/丸川荘(大菩薩嶺)/マナスル山荘本館(南アルプス前衛)/ころぼっくるひゅって(霧ヶ峰)、蓼科山荘(八ヶ岳)/両俣小屋(南アルプス)/雲ノ平山荘(北アルプス)/船窪小屋(北アルプス)/駒の小屋(尾瀬)/雁坂小屋(奥秩父)/城山茶屋(高尾)/嘉門次小屋(北アルプス)/日の出館(富士山)/くろがね小屋(東北)/しらびそ小屋(八ヶ岳)
巻末には登場した山小屋の詳細情報やそこに至るまでの詳細なルート情報、地図なども収録。春夏秋冬、季節ごとに訪れたい山小屋が見つかるはず。
書籍情報URL:https://www.yamakei.co.jp/products/2818171930.html
《著者情報》
小林百合子/編集者。山岳や自然にまつわる雑誌や書籍を多く手がける。女性クリエイター8人からなる山登りと本づくりのユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。
野川かさね/写真家。雑誌や広告等で活躍するかたわら、山や自然の写真を発表。アウトドアと出版ユニット〈noyama〉やクリエイティブユニット〈kvina〉としても活動する。
==============================================
また、山小屋関連の本を紹介していきます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
山小屋エイド基金運営事務局
Twitter → https://twitter.com/yamagoyaaid
Facebook → https://www.facebook.com/yamagoyaaid