【残り9日】怒りのアップロード
vol. 10 2019-06-09 0
当地「晴れの国おかやま」と謳っておりますが、僕のいる所はけっこう曇ってます。真庭市は岡山市まで高速道で1時間かかる地域です。迫りくる山々の微かに開けた川沿いの平地などに人間が住んでおります。人口は4万人少々ですが、面積は東京23区の1.3倍。つまり人口密度は1/300。
「中心」に居なくても映画は作れると思って辿り着いた「周縁」で実際映画を作ってきました。製作費は毎回ワラをも掴む思いを地域の人たちの厚意が支えここまで続けてこれました。今回初めてクラウドファンディングという「外」に向けて支援を募ってます。これは映画の可能性の問題だと思っています。自分たちの映画を真庭のような「周縁」でも作ることができるんだ。こういう作り方で。その土地の独立した、映画を。こんな作り方で映画の可能性を広げようとしている映画製作者は日本映画界に数える程もいません。当クラウドファンディング期間が残り少なくなって、自分で自分たちのこんな映画づくりを「生」に書かなくてはならなくなってしまいました。「内」でやってきた映画づくりを「外」と一緒に突き進み突破したい。こういう映画の作られ方が全国で多発してほしい。製作者とそれを支える映画応援隊がその土地にあって、全国から揆を一にした支援と映画人が駆けつける。喜怒哀楽を程よく受け取れる忖度付きの表現から脱し、プロパガンダ化が増すばかりの情報(メディア)やそれを支える雰囲気に対峙し得るメディア(映画)が持続できる、あるいは増す可能性がかかっていると思っています。映画は世界を見ることのできる数少ない窓ですよ。窓だと思っているほとんどはショーウィンドウですよ。
移住した13年前、車で1時間以内に映画館はなかった。今もないが、それでも、ここで映画作ったり、上映会したり、ワークショップをやってきて、図書館に映像シアターができたり、僕の他にも映画を監督する人が現れたり、映画をきっかけに結婚した男女がいたり。だから、映画がちょっとずつ育ってきてるんです。あの、当然ですがお金には全て一切ならないです(課題)。
クラウドファンディングって呼び水的に自分たちで投入したりするのは割と常套手段だそうですが、僕には玉がもうなくてそれも今はできません。既に言わずも支援応援していただいている方々の厚意は受けとめています。もうあと数日でクラウドファンディングという「外」とのアプローチは終わってしまいます。映画は真庭にも必要です。育てないと窓のない部屋になってしましう。窓がないと夢も見れないよ。僕は映画は「夢」だと祇園の師匠から教わった。神代辰巳の流れの中に静かにいた祇園の師匠から。
※このファンディングは目標金額300万円を達成しなくても『やまぶき』に入ります。ただ手数料パーセンテージが増えます。