16ミリフィルム撮影『やまぶき』ご支援のお願い
vol. 3 2019-05-12 0
2019年の初め、撮影準備で脚本修正とかロケ地交渉とかキャスティングとかに加え、製作費支援のお願いにも回っていた時、正直不安でいっぱいでした。動き出した映画は果たして完成するのだろうか。いや、クランクインできるのかと。思っていたようにお金はなかなか集まりません。それでもこの作品はこの機を逃せば成立しないと思っていました。資金繰りもしながら、フィルム撮影をすることでのコスト増がやはり気になり、フィルムを断念しようかと一度だけ思いました。撮影の俵謙太に相談しました。「もしビデオでもやってくれるか」と。「もちろん」と彼は言うのですがとても残念そうでした。
2018年秋、岡山映画祭で佐藤零郎監督、木村文洋監督、川瀬陽太さんと僕で「なぜ私たちは映画を作るのか」というトークをしました。そのトークの前に、佐藤監督の『月夜釜合戦』を観客と一緒にみんなで見ました。16ミリフィルム映写です。光量も十分でレンズも素晴らしく、以前見たときよりとても感動を覚えました。上映後の茶店で佐藤零郎に次作『やまぶき』について話していた時、フィルム撮影を強く勧められました。もちろん以前からフィルムで映画を作りたいとずっと思っていたはずなのに、ビデオ撮影が当たり前になっており、そういうフィルムの憧れみたいなものをすっかり忘れてしまっていたことに気づかされました。そしてその後のトークで「フィルムでやる!」と宣言しました。
その時フィルムでやると決めたのはもちろんこの作品『やまぶき』で描きたい世界はフィルムでやることでより表現できると確信したからです。戻ると、「ビデオでもやってくれるか」と仲間に問うてしまい、そして残念がらせてしまった後、僕はフィルム撮影という「夢」で引っ張ってきた想いはビデオではどうにもならないと猛省しました。
とはいへ資金がなければできないし、とても苦しい時期でした。もちろん今も製作費全て整っていませんので苦しいですが、クランクインし、そしてクランクアップしました!荒編集でつないだところまで来ておりますが、それを見て、完成はしていないけれどフィルム撮影して本当に良かったと思っています。最後までお読みいただきありがとうございます。できれば映画『やまぶき』にご支援いただけると更に有難いです。
この度のクラウドファンディングでのご支援はフィルム代、現像費、テレシネ費などに使用させていただきます。
山崎樹一郎