VOICE PROJECT 2021 PRODUCTION NOTE ④
vol. 8 2022-06-06 0
みなさん、こんにちは。
VOICE PROJECTの大越です。
昨年2021年10月16日。
衆議員選挙に向け制作した「投票呼びかけムービー」をYouTubeに投稿しました。
その当時の実制作の舞台裏を記録したプロダクション・ノート、
今回は4回目です。
とうとう怒涛の編集が始まります。
撮影された映像を繋ぐ前に、まず、やらなければならないことがあります。
ご出演された14名全員のすべての言葉に、目を通さなくてはならないのです。
全員のインタビーを文字起こした資料は、その量、なんと、A4サイズ65ページ。
一般的な映像の編集作業ならば、コンテや台本という図面が存在しますが、
意志や考えなど、おひとりおひとりの言葉がパズルのワンピース。
しかも、完成予想図はありません。
撮影された収録音声をもとに構成づくりが本格的に始まります。
14人のご出演者が、それぞれに話した言葉と言葉を紡ぎ、
ひとつの動画として成立させることが目標。
構成の最初は誰にするべきなのか。
この人とこの人を入れ替えると違うニュアンスになる。
言葉の前後のつながりかたで、ニュアンスや印象が違う。
正解のないパズルをエンドレスに試す日々が続き、
同じ人間の視点だけでプレビューしていると偏った方向になるため、
いろんなひとに意見を求めます。
すると、「そういう考えかたもあるのか!」と、気付かされる時もたくさんありました。
4分を超える長さになり、
やはり2分ぐらいの尺が見やすいのかも、とザクザクとカットを減らしていくと、
今度は伝えたいことが伝えきれなくなり、
もう一度、構成を組み直すことになったり。
そんな繰り返しの末、ついに制作メンバーの納得のいく編集にまとまり、
次はご出演いただいたご本人と所属会社へ確認をするプロセスとなります。
当然、様々なご意見が戻ってきます。
それらを全て反映していくと、
現状のカットの構成から別カットに単純に入れ替えるだけでは済みません。
なぜなら、言葉と言葉で紡ぐ編集のため、
今まで積み上げた大部分の構成をリセットすることになってしまうのです。
ただし、目指す方向は明確になってきたので、
徐々にゴール「パズルの正解」は見えていたはずです。
その後、数日の編集作業を経て、
オールOKとなり、初めて日の目を見ることになります。
10月上旬、動画の完成を迎えた頃、
公示日が想定よりも一週間前倒しの10月19日という報道が入り、
色々なことを急転直下に進めなくてはならなくなりました。
そして、ギリギリのタイミングで、10月16日の公開を迎えることになります。
(つづく)