募集残り3日
vol. 27 2016-11-28 0
目標額を達成いたしました。そして、100人を超えるご参加!誠にありがとうございます。
引き続き今月いっぱい募集は続きますが、録音の歴史を再考することで発案した今企画の本質を綴ります。イベントでは、このような話をしていました。
録音メディアができる19世紀末以前、リスナーの居る環境で音楽が公表されていたとすると、リスナーの意見を受けてアップデートされることもあっただろう。であれば、録音メディアが、音楽家とリスナーを高い壁で区切ったとも言える。密室で限られたメンバーで完成させ、待っていたリスナーに届ける。それが有効的だったのは、レコード産業がピークだった20世紀後半の50年だった。21世紀になり録音が売れなくなると、他のエンタメ、元気がない若者、コピーできるメディアなどのせいにして、根本的な音楽の性質=コミュニケーションということを忘れたのではないだろうか。
渡辺裕「聴衆の誕生」によると、クラシックの世界だが演奏(公表)の場が静かになったのは19世紀。それまでは非常にうるさかった。指揮者がキックでリズムを取ったり(動作も見えない状況)、聴衆も飲んだりトランプしたりナンパが目的。今のクラブなんかよりよっぽど質が悪い。野次などなかった訳はなく、人々にもまれて音楽が研ぎ澄まされていった面もあるのではないか。
録音メディアができる以前の音楽のアップデート方法を想像し現代の制作に生かす、というのがこの企画の本質です。
募集は残り3日です。