京子の部屋:展示のお知らせ
vol. 3 2016-04-30 0
去年の冬に東京藝術大学で展示をした「どんぞこの庭」が、CAF賞に入選しました。
映画「ガーデンアパート」を作るための、オーディション映像、テスト撮影で構成された映像と、映画の脚本を極度にドラマチックに朗読する音声が暗闇で重なりあう18分間の映像インスタレーションです。例えばすべては、ことが始まる前の段階の話。愛と絶望、そして目標やゴールに達成できないこと、待つという状態について。そう言ったことを考えながら制作しました。
映画「ガーデンアパート」は、1年以上前から作りたかった映画です。そして1年経った今でも、映画は当たり前だけど完成しておらず、映画を制作する準備段階がなんだか永遠に続いているような気がしている。物事が起こる直前状態を生き続けるということにはどんな意味があるんだろう、って考えはじめてしまうくらいには。
2011年に東日本大震災が起こり、そして今月の初めには熊本地震があり、死ぬことへの意識、あるいは何かを失うかもしれないと言った意識にどんどんとアタシが、あるいは周りが、敏感になってきているように思いました。それは、敏感にならざるおえないような状況に、いま立っているということと直結していると思います。
美術や映画で何ができるかなんて全くわからないけれど、何かが起こる瞬間を待っている状態とは一体どうゆうことなんだろうと深く考えること/そして何かが起こる瞬間を待ちくたびれてボロボロになった人のことだったら、もしかしたら救えるのかもしれないっていう種類のポジティブさを持って、この「どんぞこの庭」という映像インスタレーションを作りました。展覧会もあるので、ぜひ観にきてね!
日時:2016年5月21日22日
12:00-19:00
会場:3331 Arts Chiyoda (東京都千代田区 外神田6丁目11-14)