あと1週間です!シアターキノ誕生の頃を話してみます
vol. 6 2023-10-24 0
シアターキノを応援していただいている全国の皆さまへ
この度のデジタル上映システム更新のためのクラウドファンディングに、全国から数多くの皆さまにご支援をいただき、まことにありがとうございます!10/31の最終日まで、あと1週間となりました。本日で目標額の86パーセントまで到達し、あと60万円ちょっとになりました。本当にありがとうございます。
あと1週間ですので、この機会にシアターキノがなぜ誕生したのか、少し長文になりますが、31年前の創設の頃を振り返ってみたいと思います。
1992年、それまで私たちは「イメージ・ガレリオ」という自主制作映画やドキュメンタリー、非商業映画やまだほとんど知られていなかった韓国映画など(もちろん16ミリフィルムで)を上映する映像ギャラリーを運営していましたが、その頃札幌にあったミニシアターが閉館し、ミニシアターで上映されている多様な映画が観れなくなるのではと焦りましたが、さすがに映画館を作るとなると大変な額が必要になるので、私たちには無理で、どなたか企業などがやってくれるのではと思っていました。しかし、その気配はなく、これは何とかしないといけないと、当時あった全国のミニシアターを行脚し、お話をお聞きして、葛藤はありましたが、それまで人生の半分は映画が支えてくれていましたので、恩返しをする機会ではないかと決意しました。
資金をどうするか、まだクラウドファンディングもNPOもない時代でしたので、市民の皆さんに株主なってもらう、市民出資という方法を考え、103名、1380万という資金を集めることができ、「イメージ・ガレリオ」を改装して、35ミリの映写機を入れて、29席の日本一小さな映画館としてスタートすることが出来ました。
始めの3年間はやはり赤字でしたが、4年目から黒字になり、お客さまや配給会社から少しは信頼していただけるようになり、2スクリーンの本格的なミニシアターにするために、場所を探しましたが、札幌は冬のこともあり、官庁街や主要な商業施設が中心部に集中させていて、その中心部では物件は全くなく、無理かと思っていた時に、現在入居させていただいている北海道建物株式会社の当時の社長だった伊藤さんが、文化をとっても大切に考えておられる方で、彼の英断で、設計が完成していたにもかかわらず、私たちの入居部分を設計変更までしていただいて、札幌の老舗の狸小路商店街に新しく建てる14階のビル(テナントは5階までで、6階からは住宅)の2階で100席と63席のミニシアターとしてスターとすることができました。本当にこの伊藤社長の英断がなければ、今のシアターキノはなかったのであり、実は親会社が北海道銀行なので、融資も取り次いでいただいたり、社長を退任された後も何かと応援していただき、コロナの時も家賃を減額していただいたり、ご支援をいただいていて、感謝しかありませんでした。
いつかまた、この時期や31年間の様々なことも語ってみたいと思いますが、まずは来週の10/31(火)に終了する、このクラウドファンディングで精いっぱい頑張りたいと思います。あと1週間、何卒応援をよろしくお願いいたします。