南北朝時代から続く、
コロナで２年間休止中の"上げ馬神事"のドキュメンタリー映画を公開したい

お世話になっております、監督の伊藤有紀です。

最近、私はyoutubeで怪談をよく聴いています。
本当にいろいろな怪談があって、語り手の技術もあり、聴きだすとやめられなくなるんですよね。小さい頃、祖母が怖い話が好きで、『あなたの知らない世界』なんかをよく一緒に見ていました。怖い話はおもしろい…でも夜、一人で起きているのが怖くなり、用もないのに家族を起こして怒られている…そんな昨今でございます。

さて、『おれらの多度祭』の近況報告です。

東京、名古屋、鹿児島、佐賀での劇場公開が終わり、現在も様々な映画館と交渉中ですが、ひとまず「一段落」したと言ってよいと思います。
ですので、間もなく特典のブルーレイの作成〜発送に取り掛からせていただきます。

映画館との交渉は、前向きに検討してくださっている劇場がある一方、残念ながら断られた劇場もあります。
断られるのは、ラブレターを出したのにフラれてしまったような、中高生時代の切ない気持ちを呼び起こされますが（冗談はさておき）、今作の題材が「土着の祭」ということが大きいと認識しています。
祭が盛んな地域の映画館は、今作に共鳴してくれる地域の人たちが想定できるから、集客のメドが立てられる＝今作を上映してくれる。一方、名物となるような祭がない（あったとしても映画館スタッフさんが興味を持ってない、知らない）という地域の映画館は、どうやら『おれらの多度祭』にピンと来てくれない…そんな傾向があるようです。

もちろん、今作を純粋に評価してくださる映画館もあり、前向きに上映を検討してくださっています。作り手としては、それが一番嬉しいですよね（他が嬉しくないわけではもちろんないけど）。

今作の題材が「土着の祭」ということ。そして、「土着の祭」の映画でも誰が見ても楽しめる作品を目指すこと。その二点が、今作を制作し、公開していく「命」です。そこを一番に、これからもたゆまず公開活動を続けていきます。

末尾ですが、某シネコンで上映しようという企画も動いております。具体的に報告できる段になりましたらこちらで発表させていただきますので、引き続き応援のほどよろしくお願い致します。

映画監督　伊藤有紀