リターンご紹介 その3
vol. 14 2021-11-10 0
こんにちは、監督の伊藤有紀です。
今回は【youtubeの限定URLを送付】というリターンのご紹介です。
この作品の撮影は、2016年4月に開始しました。まだ私の前作『人情噺の福団治』が完成する前だったと記憶しています。
最初は、「映画にしよう!」と意気込んで始めたわけではなく、九州の古い町並みでの一年の暮らし、大阪のベテラン落語家さん…と向き合って作品を制作していく中で、
「自分は、自分の生まれた場所のことを何も知らない…知りたい!」
という想いが、次第に強くなっていきました。
多度祭では、多度町内の6地区が馬・騎手を出して上げ馬を行い、別の、上げ馬を行わない一地区が稚児を一人出します。僕の生まれた地区「小山地区(おやまちく)」は、上げ馬を行う6地区の中の一つだったので、当時の小山区長さんにご連絡し、カメラ片手に小山地区の会所を訪ねるところから始めました。会所にいた小山の青年会(祭の青年の部)の子達が、キョトンとしていたのを覚えています。
次の年からは、小山区長さんが小山の半纏を借してくださり、これまで半纏なしでは入れなかったエリアに入って撮影ができるようになりました。
自由に入って撮影できるということは、反面、何があっても自己責任ということでもあります。上げ馬が行われる上げ坂の近くや、馬の近くにいると、ボサッとしていたら命に危険があるな…と感じたことは一度や二度ではありませんでした。そんな中でしっかり祭の役目に従事している、小山地区や多度町の人々に、尊敬の念も持つようになりました。
(命に危険がある、と書きましたが、あくまでボサッとしていた場合の話で、真面目に取り組んでいる分には、そんなことはありません)
話が取り留めなくなってきました(汗)
そんなふうにして、2016年から2019年までの四年、 多度祭を撮影させていただきましたが、構成の都合で最後の2019年を入れることができませんでしたので、その分をクラウドファンデイングのリターンにさせていただこうとなった、という訳です。
多度祭の5月4日、5日は、小山地区の皆さんと朝から夜まで行動すると、万歩計は1日20000歩を超えます。毎年です。そうやって撮影した映像、ぜひご覧ください。
2021/11/10
監督 伊藤有紀