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小津夜景著『漢詩の手帖 いつかたこぶねになる日』刊行をクラウドファンディングで実現!
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2020年7月に創業した出版社です。現在、漢詩翻訳とエッセイ『漢詩の手帖 いつかたこぶねになる日(仮)』(小津夜景著)、句集『エレメンツ (仮)』(鴇田智哉著)など刊行準備中。身近にある未知を、本として世に送り出します。
本のあらたな流通経路を。
素粒社はじめての本となる、小津夜景著『漢詩の手帖 いつかたこぶねになる日』の予約注文を受け付けます!
はじめまして、2020年7月に創業したばかりの出版社、素粒社といいます。
社名は、物質の最小単位をあらわす「素粒子」からとりました。従業員は代表ひとりという最小の規模で、読者にとって身近にある未知なるものを、本というかたちのもと社会に向けて照射していこうという気概のもと名づけました。
本プロジェクトでは、素粒社はじめての本となる、小津夜景著『漢詩の手帖 いつかたこぶねになる日』の予約注文を受け付けます!
■仕様
■企画のきっかけ
本書はフランス在住の俳人、小津夜景さんによる、日々の暮らしをみずみずしい文体でつづったエッセイと、短詩系の実作者ならではの鋭い言語感覚によって翻訳された漢詩の紹介からなる、世にもめずらしい漢詩エッセイ本です。
なぜこのような本を企画したかについては、本書でもすこし言及されていますが、あるとき、著者のブログ「小津夜景日記 フラワーズ・カンフー」で王維の漢詩の訳を拝見し、その翻訳が、これまで自分が触れてきた漢詩の読み下しや直訳調の和訳とはまったく違う、何度も暗唱したくなるような詩のことばとして書かれていたことに衝撃を受けたことがきっかけでした。
しかも、この人、エッセイが抜群にうまい。
それであわてて、たまたま日本にいた著者に会いに行き、そこで生まれたのが前著『カモメの日の読書 漢詩と暮らす』(2018年、東京四季出版)で、本書はその続編にあたります。
■内容紹介
本書の内容については、「はじめに」で著者が詳しく書いてくださっているので以下引用します。
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(……)40篇の漢詩を選び、その堅苦しく黴臭いイメージをさっと片手でぬぐって、業界のしきたりを気にせず、専門知識にもこだわらない、わたし流のつきあい方を一冊にまとめたのがこの本です。
それぞれの作品には日々の暮らしや思いつきをつづった文章を添え、漢詩とわたしとの表向きの距離感がみえるようにしました。雑学好きの方のために、ざっくばらんに語った翻訳論や定型論なども挟んであります。あとわたしはふだん俳句を書いているので、漢詩から発想した俳句連作も折り込みました。
収録作品の内容は、おおざっぱに分類して次のとおりです。
【生活にまつわるもの】食べものの漢詩、料理法の漢詩、味わいについての漢詩、水の真理についての漢詩、ビオトープの漢詩、昆虫観察の漢詩、夏の幽荘の漢詩、趣味を語る漢詩、アイテムのコーディネート術の漢詩など。
【社会にまつわるもの】左遷先の職場で働く漢詩、貧困を調査した漢詩、闘う女性の漢詩、獄中の漢詩、江戸時代の広告漢詩、明治時代の洋行漢詩など。
【芸術ないし思想にまつわるもの】画中の住人になる漢詩、鏡像と自己についての漢詩、極薄性(アンフラマンス)をめぐる漢詩、コラージュ漢詩、わたしの存在理由(レゾン・デートル)についての漢詩、まぼろしの意味を考える漢詩、英文学をとり入れた漢詩、ショーペンハウアーの影響を受けた漢詩など。
【人生にまつわるもの】仙人になりそこねた漢詩、すぎゆく時間についての漢詩、刹那と永遠についての漢詩、閨房の漢詩、死んだ者を思慕する漢詩、老いの日々を描いた漢詩、読書への愛をうたう漢詩など。
(……)もしもこの本が、あなたならではの漢詩とのつきあい方を発見し、漢詩のある日常を自由にデザインするきっかけになったとしたら、作者としてこんな嬉しいことはありません。
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本文レイアウトはこんな感じです↓
手になじみやすいよう、判型は四六判よりやや小ぶりのB6判(天地182ミリ×左右128ミリ)にし、本文は行間をゆったりとり、1行の字数もやや少なめにしています。
noteにてためし読みを公開中です↓
■著者について
著者の小津夜景さんは、1973年北海道生まれ。
2000年よりフランスに渡り、2013年、はじめて俳句を書いたという「出アバラヤ記」で攝津幸彦賞準賞を受賞し、2017年、句集『フラワーズ・カンフー』(2016年、ふらんす堂)で田中裕明賞を受賞しました。
2018年『カモメの日の読書 漢詩と暮らす』(東京四季出版)では、その清新な漢詩翻訳と極上のエッセイが好評を得、新聞、週刊誌、ウェブなど各媒体で紹介されました。
■掲載詩人たち
本書に漢詩を掲載した詩人たちは以下のとおりです(五十音順)。
杜甫や李賀、白居易といった古典はもちろんのこと、新井白石のそばの詩や夏目漱石の菜の花の詩、幸徳秋水の獄中詩といった日本の漢詩人たちの作品も多めに入っています。
中国近代の詩人である王国維や徐志摩の作品の翻訳が読めるのも、本書の特色のひとつです。
巻末には「本書に登場するおもな詩人たち」として各人の略歴を付しました↓
■装丁
本書の顔でもある装画には、あざやかな色づかいで日常の静物を繊細に描いた、姫野はやみさんの玉ねぎのイラストを使用。
ブックデザインはcalamarさん。
そしてなんと帯の推薦文は、池澤夏樹さんより頂戴しました。
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この人、何者?
極上のエッセーで、文体が弾み、とんでもなく博識で、どうやらフランス暮らし。俳句を作る人らしい。一回ごとに漢詩の引用があるが、その漢詩はいつも角を曲がったところに立っている。しなやかな和訳と読解が続く。
世の中は驚きに満ちている、と改めて思った。
ーー池澤夏樹
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小説家であり、詩人であり、そして翻訳も手がけ、『世界文学全集』『日本文学全集』の編纂もされている池澤夏樹さんに本書の帯を書いていただけたことは、たいへん光栄でした。
カバー・帯
また、このプロジェクトをはじめるにあたって、『カモメの日の読書』でお世話になった全国の独立系書店の方々から本書のゲラを読んだご感想&本プロジェクトへのメッセージをお寄せいただきました。
お忙しいなかご協力いただいたみなさま、ほんとうにありがとうございます!
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がたんごとん(札幌)吉田さま
どこまでも深い見識と機知、ユーモア。縦横無尽な飛躍力によって時代や国境も行き来する俳人としての感性。小津さんのレンズだからこそ見える、生きることの豊かさ、喜びをおすそ分けしてもらった気持ちになります。文学、エッセイ、翻訳、などの枠を越え、詩の本質に少し触れられた思いです。
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小鳥書房(東京)平井さま(インターン)
「漢詩=受験勉強の難関。難しいもの」。
それが、現在大学3年生の私がイメージする「漢詩」でした。
言い回しの堅苦しさからずっと漢詩を苦手に感じていたのですが、小津さんの柔らかく、温かな言葉で紡がれる文章はとても読みやすく、「人間の心の動きと、その表現の普遍性」を感じさせてくれます。
クラウドファンディングのお仕事、ささやかながら応援しております。
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ことばの本屋Commorébi(東京)秋本さま
漢詩の中国語と訳文の日本語、そして日常のフランス語——。
言葉の海(あるいは言葉の"あわい"にある海)を泳ぐことの楽しさや難しさを、改めて感じさせてくれる。
やはり、言葉は不思議で面白い。
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弥生坂 緑の本棚(東京)綱島さま
新しい出版社の新たな取り組みが、読者を含め、本に携わるすべての人の幸せに繋がる事を信じて応援しています。
そして、初書籍・小津夜景さんの『漢詩の手帖 いつかたこぶねになる日』を生み出した、母なるタコブネ=素粒社さんが、大海原で新たな出会いを重ねながら、新しい作品を生み出し続けていくことを願っています。
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books電線の鳥(長野)原山さま
日々の出来事や思い出といにしえの漢詩が響き合う。
こんなことを歌っていたのか、と題材の多彩さに驚き、今につながる瑞々しい詩情に、共感を深くすることでしょう。
ファンタスティックで程良く高踏的、類のない読み心地のエッセイです。
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NENOi(東京)根井さま
作者の小津夜景さんの語る今、過去から始まる思索の変遷は洋の東西、時間を飛び越え、なめらかに進む筆で紹介される漢詩の作者と同じ時間、場所に生きているような感覚に包まれます。
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ブックスアレナ(福岡)中田さま
小津さん訳の漢詩をふたたび読むことのできる幸せ。小津さん自身、楽しんで訳しているのがとてもよく伝わってきます。
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Brisées(岡山) 福井さま
さっと目を通すつもりだった資料(ゲラ)を繰る手が何度も止まる。いくつかの章に驚き、ある章には嬉しいパラグラフを発見する。フレーズや単語、一文字の漢字が詩の世界の広さや言葉の豊かさを伝えてくれる。大幅な改稿を経て仕上がる本はどんな装いになるのだろう。本屋である前にひとりの読者として、まもなく誕生するこの書物を心待ちにしている。
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ひとやすみ書店(長崎)城下さま
息苦しい世界が眼前を覆ったとき、小津夜景さんは希望だ。
こんなふうに見聞きし、感じ、本を読むことができるなら、この世界は捨てたもんじゃないと思える。
同じように見聞きし、感じ、本を読むことを僕には出来ないが、世界をそういうふうに眺めた人が一人でもいるならば、それは世界にはそういう景色もあるということの証明だ。
額におさめられた絵画のように、楽譜に踊る音符のように、本書にはその景色が活字でしまわれている。
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ナツメ書店(福岡)奥さま
さまざまな時代に、さまざまな土地で綴られた文学や記憶を、縦横無尽にめぐり、繋いでいく思索の旅。
著者のその旅についていくうちに、繊細で美しい殻を持ち、時にそれさえも手放して大海をゆく小さな生き物になったような軽やかさを感じるのです。
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双子のライオン堂(東京)竹田さま
僕は漢詩に関しては門外漢です。気軽には立ち入れない異世界のような存在でした。『いつかたこぶねになる日』を読んで、漢詩と著者の色鮮やかな記憶や感情が結びつき、身近に感じることができました。この本が「紙ヒコーキ」のように自由に飛びたち、広く読者の元に届くといいなと思います。
①【1,800円】書籍1冊+クラファン 限定折本『まだたこぶねじゃないある日』
②【6,120円】書籍5冊+クラファン 限定折本『まだたこぶねじゃないある日』(冊数分)
③ 【11,880円】書籍10冊+クラファン 限定折本『まだたこぶねじゃないある日』(冊数分)
④ 【5,000円】書籍1冊+クラファン 限定折本『まだたこぶねじゃないある日』+著者直筆のイラスト入り漢詩カード
⑤ 【10,000円】書籍1冊+クラファン 限定折本『まだたこぶねじゃないある日』+著者直筆のイラスト入り漢詩カード+著者からの贈り物
本書は 11月初旬には刊行されることが確実です。
■スケジュール
刊行後は全国の書店およびネット書店などで販売されます。
本プロジェクトであつまった資金は、本書制作費(印刷・製本費やデザイナーなどへの外注費、著者への印税(著作権使用料)、倉庫費など)の一部、また、リターン制作費および送料にあてられます。
目標金額は本書制作原価の約3分の1を目安に設定しました。
■あらたな流通経路を
さいごになりましたが、本プロジェクトは、版元にとって、クラウドファンディングによる「支援」とは、読者のみなさまからの「予約注文」であるというコンセプトのもと始動しました。
そのため、リターンはできるだけシンプルに、また、書店様向けへの仕入れプランもご用意しました。
出版社が本をつくり、その本が読者の手元に届くまでには、
という、おおよそ3つのルートが考えられますが、取次会社を通して書店に新刊を卸す場合、新規の出版社にはかなりきびしい取引条件が課せられることがほとんどです(新刊委託で6ヵ月後払い、支払い30%保留など)。
そのため、 資金繰り対策として、各社さまざまな方法を工夫しているのが、小さな出版社における経営の現状だと思います。
今回のプロジェクトは、いわば2と3の「出版社→書店→読者」および「出版社→読者」におけるあたらしい流通経路を形成できないかという実験的な試みです。
素粒社では、今後、取次会社を介しての取引や書店との直取引など、複数の流通経路によって本を販売していく予定ですが、今回のプロジェクトの成功によって、極小出版社が持続的に本を刊行しつづけていくための方途のひとつを示すことができればと考えています。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。
1800 円
5000 円
6120 円
10000 円
11880 円