「曙光」小田原映画祭で上映されました
vol. 25 2019-09-15 0
9月14日(土)、小田原コロナシネマワールドにて、第13回小田原映画祭(主催・小田原映画祭実行委員会/NPO法人おだわらシネマトピア)が開催され、「曙光」が上映されました。
上映後のトーク(司会は奥津真理子さん)で、本作を製作した動機を訊かれ、坂口香津美監督は、「年間2万人以上が自殺する日本、その数をなぜ減らすことができないか。それはこの映画の主人公のように、水際で自殺しようとする者に直接手を差し伸べる機関や団体や組織があまりに少ないから」と自殺対策が末梢神経まで行き届いていない現状を訴えました。
落合篤子プロデューサーは、「この映画に登場するハートビートという自殺救助団体が現実にあるのではと時折、事務所に問い合わせのメールや電話が寄せられます。ハートビートは劇中にしか存在しませんが、本作を観た人が、自殺の問題は遠い話ではなく、より身近なことと捉え、自分たち一人ひとりにできることはなにか考えるきっかけになれば」と話しました。
「曙光」にはシンプルかつ楽観的な結末は用意されていないが、映画を観終わったあと、ずしりと重い感情に包まれる。なぜ自殺をしてはいけないのか、との問いかけが様々なエピソードに姿かたちを変えて、観る者の胸に深く突き刺さる、などの感想が寄せられました。
お越しいただいた観客の皆様、素敵な上映の機会を与えてくださった映画祭のスタッフの皆様、ありがとうございました!