成功も失敗もないけれど
vol. 17 2023-03-03 0
みなさん、こんにちは、川内有緒です!
おかげさまで2月16日〜28日まで公開していた最初の映画館、シネマ・チュプキ・タバタでは、なんと2週間の全日程が満席となり(!)とても盛り上がったまま幕を閉じました。かなり早い段階で予約が埋まってしまったので、「見たかったのに見れなかった」という方もいたかもしれません。
でも大丈夫です。この数日で、二つの劇場での幕があがります。上田映劇(3月3日〜)、そして東京都写真美術館(3月7日〜19日)です。どちらもとても席数数が多い劇場です。しかもどちらの劇場も事前予約が不要なので、気軽にふらっとお越しください!予約なしという気軽さの反面、蓋を開けてみるまでどうなるかわからないわけなので、わたしは毎日、大丈夫かなぁ、もしかしたら誰も来ないんじゃないかなぁという不安の中で悪夢にうなされ中です。
東京都写真美術館では、川内有緒と三好大輔のほか、さまざまなゲストを招いての舞台挨拶も。初日(7日)の舞台挨拶はもちろんのこと、恵比寿新聞編集長のタカハシケンジさん(3/11)、音声ガイドナレーションを担当した東涼子さん(3/12)、音楽を担当した3日満月さん(ミニライブ!3/17)、映画監督の佐々木誠さん(3/18)、そしてもちろん白鳥建二さんも2日連続で登壇(3/14 - 3/15)!
上田映劇では、今夜が白鳥さん&三好大輔のトーク、明日(3/4)が3日満月さんによるミニライブです!
上田映劇も東京都写真美術館も、通常版のほかに、日本語字幕版や音声ガイドの上映もあるユニバーサル上映に挑戦しています。週に2度も3度もバリアフリー版をかける映画はとても少ないと思いますので、一度バリアフリー版を体験したい方はもとより、普段からバリアフリー版を求める視覚障害や聴覚障害があるみなさんにもぜひお伝えいただけたら嬉しいです。基本的には、火・日が日本語字幕版の日、金曜日が音声ガイドの日、その他が通常版の日となっています。(編成の詳しい日程は楽劇場のHPをご確認ください)
東京都写真写真美術館ホール→ https://topmuseum.jp/contents/exhibition/movie-455...
上田映劇→http://www.uedaeigeki.com/now-showing/16061/
みなさんにお願いがあります!
実は、この映画は今とても応援のしがいのある時期にさしかかっています。
東京のど真ん中にある東京都写真美術館ホール、そして長野の小さな街・上田にある上田映劇という二つの劇場の動員がどうなるかが、今後の全国への広がりへの試金石になると思われます。
ですので、まだ映画を見てない方は、ぜひ劇場に足を運んでください。
おひとりでももちろん、お友達やご家とご一緒にでも。見終わったら誰かと感想を語り合ってもらえたら嬉しいです。なにしろ、「会話」をテーマにした映画ですから。
そして、試写会や先行上映などで「映画を見ました」という方は、ぜひ感想を周囲の方に伝えたり、またSNSなどにアップしていただけませんか。宣伝費もあまりない映画ですので、みなさんの口こみがとっても頼りです。
またチラシ応援団も引き続き募集中です。友人や知人やサークル仲間にチラシ配れるよ、うちのお店におけるよ、という方は遠慮なくご連絡ください!送付ご希望先のお名前・ご住所をお伝えいただければチラシをお送りさせていただきます。是非、よろしくお願いいたします。
クラウドファンディングに参加してくださった皆さんのおかげで、いま我々はのびのびと、そして懸命に宣伝・配給活動ができています(ありがとうございます!)。おかげさまで新たな劇場も決定しています。京都の出町座や愛知の刈谷日劇(初の東海地方!)での上映も決まり、12館になりました。そして高崎映画祭(3/30)、鹿児島で2カ所で特別上映(4/1 -4/2)も行われます。そうなんです、映画は着実に広がっています。
ところで、この映画に成功や失敗はあるのでしょうか?
この間奈良県立図書情報館での上映の時に質問タイムがあって、ひとりのお客さんにこんな質問をされました。
「白鳥さんは失敗が怖くなったり、一方踏み出せない時などは、あるのでしょうか」
その時私がお答えしたのは、こんなこと。
もちろん白鳥さんだって、失敗が怖くないわけではないと思う。
ただ、そもそも白鳥さんには「成功」とか「失敗」の形がそんなにはないのかもしれない。
白鳥さんはよくワークショップなどで、「ずっと沈黙が続いたり、何も話せない人がいたとしても、それはそれでいいじゃないか」と言います。言葉が出なくても、沈黙が続いても、それは決して失敗ではない。人が集まることの目的は、なにも盛り上がることだけではなく、それぞれがそれぞれの形で参加できればそれでいいんじゃないか。
そういうふうに言います。
私はこれに大きな影響受けていて、そうだ、どういった形になっても、それは失敗ではなく、それはそれで一瞬を形作る必然的な形なんだと思うようになりました。とはいえ、やっぱり映画を多くの人に見てもらいという気持ちを持っていたりします。目標はまずは5000人。。。いや、1万人の人に見てもらうこと。自分はまだまだ白鳥さんの境地には及ばないなーと思いつつ、お願いのメッセージを書いています。
ようやく映画の船は港をはなれ、本格的な航海が始まろうとしています。すべての「はじまり」は「終わりのはじまり」。そう、映画の船の航海は、いつかは確実に終わります。映画が上映されるのはほんのひととき。だから、私たちができるのは、「はじまり」と「おわり」の間をかける抜けることだけ。ぜひその一瞬の間(はざま)を一緒に伴走し続けてください。
詳しい劇場情報はこちらです↓↓
(写真は題字を担当した矢萩多聞さんと。多聞さんは意外なところで劇中にも登場しますよ)