先日の支援と保険外サービスへの想い
vol. 3 2025-02-28 0
「心さん、ウチの利用所さんが広島そごうに行って、お昼食べて、買い物して帰りたいって言いよってんじゃけど、そういうの対応してくれる?」
つい先日、グループホーム職員さんからお問い合わせを頂きました。
健康状態や食事の形態、アレルギー情報などをお伺いした上で、直近の空きをお伝えし日程調整もOK
そして昨日、待ちに待ったお出かけの日。
介護タクシー片道20キロ超えの道中で様々なお話を伺いつつ目的地へGO!
終戦直前まで、飛行訓練をされていたころのお話。
終戦後、東京に出て工場を経営していたころのお話。
工場を売って広島に帰ってきてからのお話。
人生の様々な場面を懐かしそうに話されていらっしゃいました。
そんな中。
「東京におるころは、ようウナギを食べよった。広島に帰ってきて、施設に入ってからは食べとらん。今日はウナギが食べたいのぉ。」と。
正直、焦りました。
なぜって私の知る限り、そごう広島店にはうなぎ屋さんなかったはずだから・・・
そうドキドキしつつ、最悪近隣で探そうと思いながら車を降り、そごう10Fレストラン街へ。
エレベーターを降りて少し歩くと、なんとびっくり。
先週オープンのウナギ屋さんがあるじゃないですか!
暖簾の前でメニュー表を見ていると中からスタッフさんが
「うなぎ屋さんです、先週オープンしました、いかがですか?」と魅力的なお声がけ。
ご利用者さん即答で店内に入り、メニュー表をじっくり見るまでもなく
「うなぎ、極上で。」と店舗トップクラスのお品物を注文。
私は、上・特上・極上のうちの上を注文してご一緒しました。
うなぎを待つこと十数分、見た目にも美しいうなぎが運ばれてきました。
手が不自由であったため、折からお椀に少しずつ移しながら、それでもあっという間にデザートのプリンまでぺろり。
食べている間にも色々お話を伺えるかと思っていましたが、そんな間もなく黙々と。
出発後のお食事メニューの変更に慌てましたが、無事に大満足のお出かけを楽しんで頂くことができました。
施設へ到着後、施設スタッフさんからも、「ご機嫌で帰ってきちゃったね~、ええお出かけじゃったんじゃね」とお声がけいただき無事にサービス終了。
ご本人様からも、「また頼むね」とお手降りのお見送りを頂きました。
介護保険だけでは行うことができない「楽しみ」に特化したサービス。これも保険外サービスの魅力の一つ。
生活すること、生きていくこと、そのために必要なサービスはもちろん重要な解決していくべき課題のひとつです。
でも。
おひとりお一人の人生の中で、これまでは自分だけでできていた「楽しむ」ことが、困難になってしまったとき。
そこに、人生の登場人物の一人として彩を添える働きがしたい。
そのためには、信頼関係であったり、下準備であったりと大切な事柄がたくさんあります。
日々の活動の中には体力的にハードなものがあったり、様々な困難もあったりします。
でも、ご利用者の「喜び」に付き添えるこんなサービスは、私自身にとって活動の中でのご褒美のように感じます。
必要なことだけではなく、「したい」も叶えることができる介護保険外サービス。
私と同じように考え、活躍してくれるヒーローを発見し、一緒に活動していくことで、まずは呉市全域にお届けしたい。
その活動を見てくれた方が、全国各地で活動を始めていってほしい。
そんな気持ちで今回のクラウドファンディングに挑戦しています。
たくさんの応援をいただき、これまでに60万円を超えるご支援を頂くことができました。
募集締め切りまで1か月弱。
どうぞ引き続きの応援をよろしくお願いいたします。
介護保険外サービス『心』
三上 剛司