関野さんの近況が届きました!<旧石器時代からのつぶやき4>
vol. 10 2024-10-07 0
こんにちは!クラウドファンディング(以下、CF)担当スタッフです。
今回のアップデートでは、「旧石器時代からのつぶやき」その4をお届けします!
現在関野さんは、北海道の二風谷で居住生活すべく、定期的に通っています。
かねてより関野さんを悩ませていたのが、動物性タンパク質の獲得でした。
以下、関野さんから届いた写真とメッセージです。
====
旧石器時代からのつぶやき4「弓矢で魚をとる」
鳥頭(トリアタマ)という渾名の青年と、二風谷ダムのある沙流川支流マカウシ川に入った。弓矢で小魚を捕るためだ。私はそれまで、弓矢の使用は諦めていた。国内では弓矢猟で鳥獣を射止めるのは法律で禁じられているからだ。
猟銃で鳥獣をとってもいいのに、弓矢では禁止されているのは何故か?
狩猟には、銃の他に弓矢、吹き矢、槍、ブーメラン、アーチェリーなど様々な道具があるが、獲物に命中しても即死するわけではない。最も破壊力が強いのは銃で、命中してから絶命するまでの時間が短いが、弓矢などでは、命中してから絶命するまでの時間が長い。鳥獣にとって苦しむ時間が長くなってしまうというのがその理由とされる。
私は自分では作ることのできない銃での捕獲はあり得ないので、飛び道具での狩猟は諦め、旧石器時代にはどんな罠を利用していたのかを調べていた。
しかし、鳥頭から「弓矢で魚を捕るのは禁じられていませんよ」と誘われたので、彼についていくことにした。
私は奥多摩で、試しに竹を使って弓矢を作ったことがある。しかし、アマゾンで先住民が使っていた精度の高い弓矢に比べて、荒削りで精度が低かった。それもあって罠一本に絞ろうと思っていた。
鳥頭自作の弓矢は小さく、子供のおもちゃのようだったが、狙いは岩陰の、あるいは石の下に潜んでいる小魚、カジカやドジョウだった。今まで見たこともない矢尻が特徴だった。今まで見て来た矢尻は全て矢尻の先駆け尖っていた。ところが鳥頭の矢尻は、一片が3cm弱の正方形だ。先端がナイフのようにシャープで、まるで研いだようだ。
その矢尻の先を小魚の1cm以内まで近づける。後は矢を思い切り引いて放つと、なんと小魚は真っ二つになる。こうなったら逃げられることはない。小魚が手のひらに増えていき、7匹になった。
旧石器時代へのタイムトラベルの旅を始めて、21か月経つ。今回は自分で動物性タンパク質を確保した初めての経験で、この上なく充実した気持ちになった。山栗、荒ぐるみ、サルナシ、マタタビなど、植物性の食料が充実して来たが、やっと動物性の食料獲得の目処がたって、ほっとした。
2024.9.22 石器野吉晴
撮影 関野吉晴
====
採集狩猟の文化の面影が残る場所を求め、山熊田、二風谷と遊動してきた関野さん。
しかしながら、現代で狩猟を行っている人々は、ほとんどが鉄砲か金属製の罠を使っています。旧石器時代の罠猟といえば、落とし穴猟だったそうですが、獣を動けなくするほどの落とし穴を掘るのは、相応の道具と相当な労力を要します。
スコップも使用禁止の関野さん。一人の力ではどうにもならず、諦めかけていたところ、今回のような出会いが!
一筋の光明が差し込んだ瞬間でした。
次回もお楽しみに!
クラウドファンディングは、まだまだ達成率44パーセントです!
みなさんのご支援が必要です。ぜひSNSや口コミなどで、周知にお力をお貸しくださればありがたいです!(関野さんも毎週病院の夜間勤務をこなしながら、活動費を捻出しています。)
◆モーションギャラリー プロジェクトページ↓↓↓
https://motion-gallery.net/projects/sekino-sekki
◆関野吉晴 Instagram
https://www.instagram.com/yoshiharusekino/