【中村拓朗監督ステートメント】クラウドファンディング残り4日!
vol. 3 2018-10-23 0
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本日は中村拓朗監督が『西北西』に託した想いを綴った文章を公開します。
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監督ステートメント
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この映画には、ケイ、ナイマ、アイという三者三様の人物が登場する。
それぞれ〈愛に背く者〉〈愛を知る者〉〈愛を貫く者〉だ。
そして三人は、過去の僕でもある。
『西北西』は、僕の人生における極私的な体験を基にした映画である。
十数年前、僕はある地方都市の専門学生だった。
同じ年の恋人がいて、学生時代の大半を一緒に過ごした。
彼女は僕を非常に理解してくれていたし愛してくれていた。
しかし、僕は彼女に充分に向き合うことができないでいた。
なぜ向き合えなかったのかは、いま振り返っても、上手く説明することはできない。
同じ頃、ひとりの同級生の男が、よく訪ねてくるようになった。
僕が専門学校の最寄り駅にアパートを借りていたからだ。
すし詰め状態の通学バスを嫌った彼は、車でやってきては、
朝のささやかな何気ない時間を僕のアパートで過ごした。
時間になると彼の車でふたりだけの通学時間を過ごした。
僕と彼女と彼、三人でいるなんて場面も何度かあった。
いつしか僕は彼の屈託無い笑顔に対して淡い感情を抱くようになった。
と同時に恥じてもいた。
その時の感情は複雑なもので、僕の人生にこれほど影響を与えた人物は
後にも先にも彼女と彼だけである。
彼女に対して、彼に対して、僕が抱えたカオティックな感情を映画にキャプチャーしたかった。
そして、僕にとっての『西北西』を探求したいと思った。
最後に、三人の僕を演じてくれた韓英恵、サヘル・ローズ、山内優花には心から感謝している。
『西北西』に向き合っている時間は、私の映画人生において特別なものとなった。
その体験をもたらせてくれたのは紛れもなく、この三人の女優がいたからだ。
中村 拓朗
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中村拓朗 監督 プロフィール
早稲田大学大学院卒。俳優としての活動を経て、長編1作目 『TAITO』を監督(緑郎名義)。『TAITO』は、第33回PFF ぴあフィルム フェスティバルにおいて、審査員であった映画監督・瀬々敬久氏の強い 推薦を受け、審査員特別賞を受賞。 公益財団法人UNIJAPAN が若手人材育成事業において製作した短 編映画『I’m Home』は、オーバールック映画祭2013(イタリア)や新宿バルト9をはじめ全国6都市で公開された。短編映画 『UNCONSCIOUS』では東京で生きる現代人の孤独を描いた。 また、写真作品『東京』を企画、演出するなど表現の幅を広げている。
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このクラウドファンディングも、達成率61%まで来ました!
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