シアター・ミラクルスタッフの加糖熱量(裃-這々)からメッセージです。
vol. 20 2020-06-24 0
本日はシアター・ミラクルの劇場スタッフである、加糖熱量(裃-這々)からメッセージをお送りします。
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初めまして。新宿シアター・ミラクル劇場スタッフの加糖です。
僕は裃-這々(かみしもはいはい)というところで脚本と演出をやっているのですが、実は自分の団体では一度もミラクルを利用はしていないんですよね。といいますのも、裃-這々は劇場ではなくてアパートの一室や古民家などで公演を行う、というのがコンセプトの団体だからなんです。
じゃあミラクルとはあまり縁がないのか? というと全然そんなことはなくてですね、実は僕が役者として一番多く板に立っている劇場がこの新宿シアター・ミラクルなんですよね。
大学3年の時、それまでは殆どサークルでのみお芝居をしていて、「卒業前に外の団体に出演して演劇生活を終わらせたい」とオーディションを受けたのがfeblabo×シアター・ミラクルプロデュース『ホテル・ミラクル3』でした。懐かしいなあ! この頃はまだ本名で活動していました。慣れない小劇場と歳上の先輩方にビビりまくっていた公演でしたね。
自分の先輩がこの劇場に立っていたのは何度か観ていたので、なんだかとても不思議な気分だったのを覚えています。
そこで出会った方と上手い具合に縁が繋がってあれよあれよという間に色んな団体に客演させていただくことになり……多分あの時池田さんに拾っていただかなかったらそのまま演劇を辞めていたのではと思います。そういう意味では僕の人生を狂わせたのもこのミラクルという劇場なのかもしれません。わはは。
卒業して、仕事をしながらなんとか演劇にしがみついていようとしている所を拾ってくださったのも池田さんでした。劇場スタッフとして雇い入れていただいて、脚本も書かせていただいて、またそこで新しい縁が生まれて……。本当に頭が上がりません。
なんだかとても個人的な話になってしまいましたが、僕が思うのは、この劇場には(新宿歌舞伎町という土地柄もあるのかもですが)演劇がやりたくて燻っている人や若手、流れ着いてきた人を拾い上げる魔力みたいなものがある、ということです。「なんだか演劇がしたい人」も「とにかく演劇がしたい人」もどんとこい! 演劇はやりたい奴がやればいいんだ! という懐の深さと、様々な相談を受けてくれるサポート体制によって"新しい挑戦"をするにはかなりうってつけの劇場になっているのではと思います。悩んでいるならとりあえずミラクルを使ってみよう、そんな劇場なのではと。この劇場が今後も、より多くの方のスタート・再スタートラインそしてホームグラウンドになることを願っています。